素敵なお雛様2013 ② 『名匠の立雛をコンパクトに♪ ≪鈴木賢一 黄丹の袍≫』
つい先日、お客様よりお人形のサイズのおたずねが有りました。
私自身この業界に入りたてのころ、ずいぶん苦しめられたのがこの「サイズ」です(笑)。
なんせ、各人形作家、工房によって呼び方が違ったり、
関西風と関東風では違ったり、
「京」がつくと、ひと回り小さくなるなど。
混乱ないよう難しく考えず、聞き流す程度で読んで頂ければ幸いです。
★このコラムの最後に追記で『サイズ目安』を設けました。
画像は左から「大三五・だいさんご」「小十番・こじゅうばん」「十番・じゅうばん」「九番・くばん」という規格です。
当店で一番人気のサイズは「大三五」です。≪大三五≫とは、別名≪京十番≫というサイズと思っていただいて結構です。
※例外的に大三五を設定していない工房では≪京十番=三五≫の場合もあります。
※当店では大三五(京十番)は幅65cm~85cmでのセットでご案内しおります。参考までに
関東風な言い方
柳⇒豆⇒芥子⇒小三五(大芥子)⇒三五⇒大三五⇒小十番⇒九番⇒八番
の順に大きくなっていきます。
工房により呼び方が違う場合があります。
京風な言い方
画像通り
京十三番⇒京十二番⇒京十一番⇒京十番⇒京九番⇒京八番⇒京七番
京都を意味する、『京』が付くと関東風に比べ一回り小さいサイズの事をさします。
※工房によって≪小十番≫を設定していないところもあります。
※サイズが分かりやすいよう携帯と一緒に載せてみました。
※昔ながらの京都の職人の使う「京」は、更に一回り小さい場合があります。
工房によっては
十番が京九番、九番が京八番となる場合もあります。
「ん?なんで?」と思われる方がいるかもしれませんね(笑)
ここが分かりにくいところです。
お雛様の各職人、各工房は、自分のところのサイズが既に根付いてしまっています。
昔からの取引のある小売店、問屋さんに卸す時に、サイズの呼び方を変えてしまうと卸し先に混乱をさせてしまいます。
ですので各工房では昔からの自社のサイズを優先して、各問屋、各小売店に卸します。
お客様にとっては混乱の種となってしまいますね。
選ぶポイント
ですので、当たり前のことかもしれませんが、商品の飾り台の幅を軸に見ていくと簡単に選べます。
しかしながら、「主役の人形を優先的に選びたい」となれば、人形のサイズを知っておいて損はないです。
サイズを気にされない方は人形のデザインを優先されます。
飾る場所が限られている方は、人形のサイズをまずは決めた後、人形を選ばれます。
都市部ではやはり飾る場所が限られている方が多いので、参考になれば幸いです。
余計に混乱されたかな(笑)
余談ですが・・・
一般的に80㎝の飾り台には 京十番(大三五) を乗せるのですが、「ゆったりと飾りたいな~」と言う場合は一回り小さい 京十一番 を。「大きい人形が立派やな~、でも飾る幅を抑えたい」と言う場合は京九番を選ぶ方もいらっしゃいます。
迷った時は販売員さんにどんどん聞いてみてください。
皆様が素敵なお雛様に出会えますように♪
ちなみに私のワイシャツのサイズはとうとう「XL」となりました(笑)
もう少しコンパクトになりたいです(笑)
2015年8月追記:【サイズ目安一覧】
【京風】 【関東風】 【飾台幅の目安】
京七番 九番 100㎝~130㎝
京八番 十番 90㎝~110㎝
京九番 小十番 80㎝~105㎝
京十番 大三五(工房により三五) 65㎝~90㎝
京十一番 大芥子(三五) 55㎝~75㎝
京十二番 芥子(小三五) 45㎝~65㎝
京十三番 豆(工房によっては柳) 40㎝~60㎝
京十四番 柳 33㎝~54㎝
★上記番数をクリックすると参考例として当店商品ページに移ります。
★人形業界では正式な基準を設けていないため、福順号での基準とさせて頂いております。
★各工房により呼び方、サイズ基準が違います。
迷った時は飾り台の幅を基準にして頂くと、選びやすくなると思います♪
2017年1月追記:覚えかたポイント♪
「京十番、京十一番、どっちが大きいんやったっけ」と分からなくなる方がいらっしゃいます。
覚え方のコツと致しましては、分数で覚えて頂ければ覚えやすいです。
京十番、人間の10分の1の大きさで作りましたよ。
京十一番、人間の11分の1の大きさで作りましたよ。
というような感じで♪
※番数が増えるにつれて小さくなるのには諸説ありますが、私が先代から習った覚え方です。
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