サイディングの塗り替えのタイミングとなるシーリングの劣化
大切な下地処理の作業とは?
塗装する素材や種類、損傷具合に合わせて、塗装前に修繕・補修作業をする工程を下地調整と呼びます。
その内容には、カビや藻などを洗い流すバイオ高圧洗浄、雨漏りや水の浸入を防ぐシーリング工事、ヒビ割れを直すクラック修繕工事、鉄部の錆び補修などがあります。
下地部分は、塗装後では目に見えない箇所のため、丁寧な作業が必要なのです。下地調整の際には、事前に損傷の原因究明を行い、補修箇所の効果の期待を検討した上で処理を行っていきます。
小さな傷みを早めに修繕することは、建物の寿命を大きく左右する重要な工事なのです。この、下地調整を手抜き工事で済ませてしまうと、一時的には補修され見栄えも良くなるのですが、長期的な建物の保護ができず、早ければ1年以内に再度工事が必要になる場合もあります。
多種多様な塗料
屋根や外壁の塗装は、建物の保護や美観の回復維持を目的としていることが多いと思いますが、その他の目的によっても用いる塗料の種類やその使用方法は異なります。
耐久性、コスト、環境、機能性等が挙げられますが、耐久性を重視する場合にも塗料の品質や組み合わせ、塗装技術や作業管理によって塗料の状態は大きく変わってきます。
ベースとなる塗料は、大まかに分けると5種類に分けることができます。アクリル、ウレタン、シリコン、フッ素、機能性塗料があります。
これらの耐久目安は、アクリルで6年~8年、ウレタンで8年~10年、シリコンで10年~13年、フッ素で13年~15年と言われ、近年取り入れられている機能性塗料であれば20年以上の物もあるようです。
また、建物に色合いをつけるためのカラー塗料は、デザインや素材によっては何千種類もあります。
塗料の耐久性の種類
塗装の前に必ず見積りを行うことが多いと思いますが、優秀な塗料の見極め方には塗料の耐久基準の表示を確認する方法があります。
耐候形1種、2種、3種に分けられ、数字が小さいほど塗料の耐久性が高くなっています。
フッ素やシリコン塗料などは耐候形1種に分類されています。
また塗装店の塗料品質管理の方法として、塗料や塗膜の品質試験を実施し、合格した品だけを使用している業者は優良業者の基準になると言われています。
そして、施工する職人をよく知ることも大切でしょう。施工経験が長く、資格を持っている職人であれば、塗料の違いや種類をきちんと説明することができますので、依頼する側の信頼も高くなります。
知識と技術があるので、手抜き工事や塗料の無駄遣いをする心配も軽減されますし、正確な塗装を行ってくれますので建物の耐久性に良い影響を与えてくれます。