入浴死は、年間推定14000人、原因はヒートショック!

髙岡恭平

髙岡恭平

テーマ:マンション 浴室 断熱


【お風呂で亡くなる人は、圧倒的に真冬12~2月】

交通事故死亡者数が4000人を切ったのは2016年です。毎年、ニュースで流れるのでご存知の方も多いはずです。
それと比べて、家庭内死亡者数は年々増えているのです。
家庭内死亡事故には、階段から落ちた、転倒したなどがありますが、びっくりするのがお風呂の中で亡くなる方が、交通事故の3倍以上もいるのです。
昔から、外出する人には「車に気を付けて」が定番でしたが、今では外出する人が、自宅の高齢者に対して「ヒートショックに気を付けて」と言わなければならないくらいです。


【心疾患・脳血管疾患でなくなる人も、圧倒的に真冬12~2月】

入浴死する方と、死亡月がぴったり重なっています。
心疾患・脳血管疾患をお持ちの方が、入浴時にヒートショックを起こしてなくなっている可能性はかなり高いです。
ヒートショックによる死亡とは、まず寒い脱衣場で血圧が急上昇し、(熱い)湯船に浸かった途端、血圧が急降下してそのまま意識を失い、溺死してしまうことです。


【病気の主な発生要因】

生活習慣要因 50%(食生活・運動・喫煙・飲酒・過労など)
外部環境要因 20%(病原体・有害物質・環境ホルモン・事故・ストレスなど)
遺伝要因   20%(遺伝子異常・加齢など)
医原性要因  10%(患者のためにされた医療行為が新たな疾患を引き起こすこと)

私達が取り組むのは外部環境要因で、家が病気や死亡の原因ではないかと疑っています。
①家の寒さ
②ホルムアルデヒドなどの有害物質
③結露が原因のカビとダニ


【寒さによる健康リスク 主な死亡要因】
英国保険省の資料です。英国では室内の寒さを病気の要因としてはっきりさせています。
①脳卒中
②血圧上昇(高血圧症疾患リスク増大)
③肺の抵抗弱体化(肺感染症リスク増大)
④肺炎
⑤心筋梗塞
⑥血液の濃化(冠状動脈血栓症リスク増大)



【英国保険省の冬季室内温度指針】
住宅の断熱性向上と適切な暖房を常に指摘しています。外国では賃貸アパートでも不適切な仕様にしていると訴えられることがあるそうです。
①21℃   推奨室温
②18℃   許容温度
③16℃未満 呼吸器系疾患に影響あり
④9-12℃  血圧上昇、心臓血管疾患のリスク
⑤5℃    低体温症をおこすハイリスク
森林浴生活が目指すのは、無暖房で室温16℃の断熱リフォームです。この妙法寺界隈では実現しています。
マンションでも冬に室温5℃になる人がいます。結露が嫌で冬でも窓をずっと開けている人たちです。
本末転倒としか言いようがありません。また、高齢者の中には、まだ、乾布摩擦世代がいて、体を温めるのは弱くすることだと思い込んでいるんです。室内で厚着をするはめになると肩も凝らないか心配です。


【床から高さ1.1ⅿの室温と血圧の関係】

高さ1.1ⅿの部屋の温度が20℃~10℃に下がると、血圧が5mmHGも上昇します。
これは暖かいリビングから寒い廊下や他の部屋に移動したときの温度差です。
光熱費がもったいないからと「人がいる部屋だけを暖房」する方がほとんどなのです。
同じ部屋にずっといるわけではないので、日常的に頻繁に血圧を変動させているのです。


【足元付近の室温と血圧の関係】

注目すべきは、足元の温度が10℃下がると血圧が9mmHGも上昇する点です。
エアコン暖房の人から良く聞かれるのが、上が暖かくて足元がスース―するという話しです。マンションでとても顕著です。
コンクリートの床の上にクッション付きのフローリングか、フェルト入りのカーペットを貼っているだけなので冷えがもろに足元に来ます。
でも、戸建の場合は床壁天井と窓を断熱仕様にする必要がありますが、マンションの場合は窓断熱をして床の冷えを遮断するだけで、解消されます。

もうすぐ暑い夏が終わりますが、最近は秋がなくて即、冬になる傾向があります。
冬の備えを内窓断熱補助金を使って、考えてみませんか?

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髙岡恭平
専門家

髙岡恭平(福祉住環境コーディネーター)

森林浴生活株式会社

暑くない・寒くない・湿気ない...おまけに結露やカビもない。外気温に左右されない健康と家計に優しい断熱リフォームが得意。スギやヒノキ等の天然木は断熱・調湿効果に優れ、住まいの温湿度を快適に保ちます。

髙岡恭平プロは神戸新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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