洗濯槽のカビは抗菌洗剤だけでは、落とせないって本当ですか?

「洗濯したタオルに、黒カビのようなものが付くんです」
お客様が使われていたのは、2020年製の日立ビートウォッシュ BW-V80E。洗濯槽クリーナーを使い、空すすぎも試されました。それでも黒いものがタオルに付くため、当店に分解清掃をご依頼くださいました。
槽洗浄をしても汚れが出続けるのは、なぜでしょうか。
今回、洗濯槽を取り外して確認すると、パルセーターの裏側、洗濯槽の外側や底面、上部のカバーなど、普段は見えない複数の場所に汚れが残っていました。その状態を、実際の写真でご紹介します。
パルセーターの裏側には、どんな汚れがあった?
最初に、洗濯槽の底で回転する羽根状の部品「パルセーター」を取り外しました。
裏側には、黒い点状の汚れや茶色い付着物が見られます。洗濯槽の中を上からのぞいても、パルセーターの裏側は確認できません。
[写真1:取り外したパルセーターの裏側]
洗濯槽の上部にも汚れは残る?
続いて、洗濯槽上部の輪状のカバーを取り外しました。カバーの縁や溝には、黒い汚れがまとまって付着しています。
[写真2:取り外した洗濯槽上部のカバー]
洗濯槽を取り外して分かったこと
洗濯槽を取り外すと、槽を囲む白い外槽の状態が見えるようになります。
外槽の側面には汚れがあり、上部には黒い付着物が目立ちました。上の方は、通常の洗濯で水が届きにくい位置です。槽洗浄をしても汚れが残った理由を考えるうえで、確認したい箇所の一つです。
[写真3:洗濯槽を取り外した後の外槽・清掃前]
取り外したステンレス製の洗濯槽にも、外側面に黒っぽい汚れが広く付着していました。洗濯物を入れる側からは見えない面です。
[写真4:洗濯槽の外側面・清掃前]
さらに底面を見ると、樹脂部品の溝や細かな区画にも汚れが入り込んでいました。
[写真5:洗濯槽の底面・清掃前]
槽の内側では、取り付けられていた部品を外した跡にも、黒い塊状の付着物が見られました。
[写真6:槽内の部品を取り外した箇所・清掃前]
お客様が気にされていた「タオルに付く黒いもの」が、どの一箇所から出たのかまでは特定できません。ただ、槽洗浄と空すすぎをしても症状が続いていた洗濯機の内部に、これだけの汚れが残っていたことを確認できました。
分解清掃で、見えなかった場所を洗う
取り外した洗濯槽は、内側の部品に隠れていた部分や、底面の細かな溝を確認しながら清掃しました。
清掃前に黒い付着物が見られた槽の内側も、目立つ汚れを取り除いています。
[写真7:洗濯槽の内側・清掃後。写真6と比較]
洗濯槽の底面は、汚れが入り込んでいた区画や溝を清掃しました。写真5と見比べると、白い樹脂部分の変化が分かります。
[写真8:洗濯槽の底面・清掃後。写真5と比較]
洗濯槽を囲む白い外槽も清掃しました。分解前に見られた側面や上部の目立つ付着物を取り除いた状態です。
[写真9:外槽・清掃後。写真3と比較]
洗濯槽クリーナーを使っても黒いものが付くなら
洗濯槽クリーナーを使っても黒いものが付くなら
洗濯槽クリーナーを使い、空すすぎもした。それでもタオルに黒いものが付く――。今回のBW-V80Eでは、洗濯槽を取り外すと、普段は見えない複数の場所に汚れが残っていました。
分解清掃後も、汚れをためにくくするためには定期的なお手入れが大切です。洗濯槽クリーナーには塩素系と酸素系があり、清掃業者の間では使い分けを勧めることもあります。ただし、日立は縦型洗濯機の槽洗浄に酸素系漂白剤を使用しないよう案内しています。 BW-V80Eをご使用の方は、使用する洗浄剤や手順を取扱説明書で確認し、機種に合った方法でお手入れしてください。
槽洗浄を続けても黒いものが衣類に付く場合は、クリーナーを変えて繰り返す前に、内部の状態を確認することも選択肢です。今回のように洗濯槽を取り外すことで、汚れが残っている場所を直接確かめ、清掃できます。
同じようにお困りの方は、洗濯機の型番と、これまで試したお手入れ方法をLINEでお知らせください。状態を伺い、分解清掃についてご案内します。
クリーンハンター.com 鳥山修史


