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1軒だけで終わらせないマイホームの購入方法とは?

林﨑哲也

林﨑哲也

テーマ:不動産購入

家を買って数ヵ月後に遠方への転勤を命じられて、がっかり。
家族で引っ越すのか、単身赴任にするのか…。このような事例は
実際にある話で、本当に悩まれる事と思います。
ただ、読めない未来に不安を抱え、その為にマイホーム取得を
諦めても良いのでしょうか?結局40代後半や50代に突入して、
欲しくても購入が難しくなったり、更に年齢を重ねると賃貸ですら
借りる事が難しくなってきます。

購入=永住、この考えはすでに過去のもの

こう書きますと永住志向の一戸建てを販売している事業主に
怒られそうですので、誤解を生まないように説明します。
マイホームを買ったからといって、絶対に一生そこに住まないと
いけないワケではありません。冒頭の事例のように、本人の意思は
関係なく、その家に住めなくなる事情も出てくる可能性があります。
長く住みたい、けどもし住めなくなった場合、このマイホームは売却
なり賃貸なりの活用が出来るのか?
ここが重要なポイントなのです。

こだわりの家はその後の活用が難しい

ここに永住しよう!そう決めて注文建築を建てようとします。
当然、家族構成に応じた間取りや設備など、随所にこだわりを鏤め、
満足度の高い家が完成します。そして、何年か経過し、思わぬ
事情でそこに住めなくなったとします。さて、このお宅は建築主の
思うような価格で売却出来たり、賃貸に出せたりするでしょうか?
場所にもよりますが、大抵は所有者がお考えの価格(賃料)よりも
安くなります。何故、こだわりの家がそうなってしまうのか。人の好みは
十人十色というように、やはり家も十人十色なのです。ご本人が
「これはこうだから、すごく良いんです!」と力説されても、相手方が
それを求めていない限り、その内容に付加価値はありません。
こだわった分だけ、一般相場との乖離が大きくなる可能性が高いのです。
あくまでも、買手(借主)のニーズが主体なのです。

一生に一度の大きな買い物ではない

昔は、結婚して子供が出来て、車を購入したり乗り換えたり、
そして最後の大きい買い物としてマイホーム購入、というような
一連の流れがあったと思います。ですが、今は「まず最初の家は
通勤などを考えてこの場所で」、「子供が自分の世帯を持ったら
老後は利便性重視のこの場所で」このように2軒目又は3軒目を
視野に入れた考えの方が増えています。「一生に一度しか
買えない家」を購入してしまう方が実際は怖いと思います。
いざ手放さなくてはならない状況になった時、愛着を持った
マイホームが想像以上に安くでしか売却出来ない、安くでしか
貸せない、そうなると次のアクションを起こせなくなってしまいます。
大きい買い物に間違いはありませんが、10~20年後の想定
売買価格や想定賃料を算出してみて、大きく下落しないような
物件なら、2軒目も視野に入れて検討する事が可能となります。
簡略ですが、その計算方法について下記を参考にしてみて下さい。

【計算例】
 種別:マンション
 所在:明石市大久保町ゆりのき通
 最寄駅:JR大久保駅 徒歩3分
 専有面積:75㎡
 築年数:19年経過
 購入価格:2,000万円 -①
 平均相場賃料:月額115,000円 -② ※駐車場は無しとします。

まず、賃貸で15年間住んだ場合、
  ②×12ヵ月×15年=20,700,000円
  礼金を30万円として加算します=21,000,000円 -③
賃料が下がる可能性も考慮します。※ここもポイントです。
  ③×90%=18,900,000円 -④

 購入した時の必要経費等を算出します。※あくまでも概算です。
 管理費・修繕積立金計 約2万円×12ヵ月×15年=3,600,000円 -⑤
 固定資産税・都市計画税 年額約12万円×15年=1,800,000円 -⑥
 購入時諸費用 約200万円 -⑦

購入して15年間住んだ場合の総コストを算出します。
 ①+⑤+⑥+⑦=2,740万円 -⑧
購入した場合と、賃貸で15年間借りた場合との差額を次のように
計算します。
 2,740万円⑧(購入時総コスト)-1,890万円④(賃貸時総コスト)
    =850万円

よって、15年後に850万円+諸費用以上で売却出来れば、マイナスとは
ならないのです。
バス便よりは徒歩で駅まで行ける、私鉄よりはJRなど、需給バランスも考えた
上で、上記のようにシミュレーションしてみて下さい。現在の賃料相場などは、
ポータルサイトで検索すると、ある程度お分かりになると思います。

ぜひ、2軒目・3軒目の資産取得を目指して下さい。

当社HP:アルデ株式会社

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林﨑哲也
専門家

林﨑哲也(宅地建物取引士)

アルデ株式会社

常に顧客サイドに立った営業スタイルと、賃貸・売買物件の豊富な取り扱い経験を生かした提案が強み。新居探しから売却相談、賃貸管理、リフォーム、相続税対策までワンストップで対応している。

林﨑哲也プロは神戸新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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