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コラム
歯の損失が認知症のリスク?
2018年3月14日
歯の損失が認知症のリスク?
おはようございます。、福島市 さとうクリニック内科・消化器科の砂糖です。今朝は‘歯の損失が認知症のリスク?’という報告です。
高齢期の歯の損失は、認知症の発症率を高める可能性があることが示唆されている。韓国の研究者らは、高齢期の歯の残存数と認知症発症との関連について、現在のエビデンスからシステマティックレビューを行った。
2017年3月までに公表された文献を、複数の科学的論文データベースより、関連パラメータを用いて検索を行った。高齢期における認知症発症と歯の残存数に関して報告された複数の研究における観察期間の範囲は、2.4~32年であった。高齢期における歯の残存数の多さと認知症リスク低下が関連しているかについて、ランダム効果のプールされた危険率を推定した。
主な結果は以下のとおり。
・文献検索では、最初に419報の論文が抽出され、最終的には11件の研究(試験開始時年齢:52~75歳、2万8,894例)が分析に含まれた。
・歯の残存数が多い群では、少ない群と比較し、認知症リスクの約50%低下と関連が認められた(危険率0.483倍)。
・しかし、全体的なエビデンスの質は非常に低いと評価された。
著者らは「限られた科学的エビデンスではあるものの、現在のメタ解析では、高齢期において歯の残存数が多いほど、認知症発症リスクが低いこととの関連が示唆された」としている。
以前から歯の減少で認知症が高まることは知られていましたが、今回に報告でもそれが確認された様です。どうしても歯の数が少なくなれば咀嚼回数も減るでしょうし、最近では歯周病も様々な疾患の原因と考えられていますからそれらが影響している可能性は否定できないと思います。
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