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コラム
医師の4割超は過労死寸前?
2017年9月12日
医師の4割超は過労死寸前?
おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は‘医師の4割は過労死寸前?’という報告です。
過労死弁護団全国連絡会議などは東京都内で過重労働と医師の働き方を考えるシンポジウムを開いた。過労自殺した医師の遺族や代理人弁護士が登壇した。「速度計のない車を走らせるようなものだ」。新潟市民病院の女性研修医過労死問題の遺族側代理人の弁護士は、病院の勤務時間管理についてこう語った。病院側が把握していたこの研修医の時間外労働は、労働基準監督署が認定した時間の4分の1以下だったと指摘。電子カルテの記録など客観的なデータによる時間管理をするよう求めた。
国立循環器病研究センターが月に300時間までの時間外労働を可能にする協定を結んでいたことを報告した弁護士は、「職場の中での労働時間管理が放棄されたのと同じ」と話した。また、この協定の公表後に「必要とあれば体力の限界まで協力するという意思表示だと思います。医師団の崇高な決意を破壊するのがお望みなのでしょうか」という意見が寄せられたことを明らかにした。同氏は「医療現場の考え方として、『あり』なのかもしれない」と理解を示しつつ、「今の医療現場は違法な長時間労働に支えられている。勤務医が壊れるか、労基法が順守されれば医療が壊れるかもしれないという問題で、喫緊に取り組まないといけない」と話した。
医師の労働時間は職種別で最も長い。総務省の調査では、「過労死ライン」とされる月80時間を超えて残業する人の割合は全体では14%に対し医師は41・8%だった。これは週60時間超の労働に相当する。厚生労働省研究班の調査では、男性勤務医の4割、女性では3割が当直を含め週60時間以上勤務していた。労働時間は、診療科別では救急科、外科、産婦人科の順に長かった。
医師の特殊性は、医師法が定める診療を求められたら拒めない「応召義務」に象徴される。夜に救急患者らを診る当直をした後、そのまま日中の勤務にあたるといった過酷な働き方をしている医師も少なくない。医師の働き方を議論する厚労省検討会メンバーは「基幹病院として診療の制限はできない。医師は患者の求めに応じる仕事なので『時間が来たら終わり』とはならない。長時間労働の解消は医師確保ができてこそ」と話す。
確かに今からかれこれ20数年前に私が勤務していた病院の麻酔科の医師が月200時間以上の時間外勤務していたことが明るみになり、医局会で問題視されましたが、それがその後に改善されたという話は聞きませんでした。ある意味、昔から医師の時間外勤務は常態化しており、問題視されてはいましたが、病院側は見て見ぬ振りをしていただけなのが、昨今の過労死が取沙汰される様になりようやく日の目を見るようになったというのが実情でしょうか。
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