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環境の清潔化で小児喘息改善?

佐藤浩明

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おはようございます。さとうクリニックの佐藤です。今朝は「環境の清潔化で小児喘息改善?」という報告です。
 室内のアレルゲンを低減することが子どもの喘息管理に役立ち、薬物療法の必要性を減少できる可能性があるという米国小児科学会(AAP)の報告が発表された。
 子どもの喘息では、感染症が症状の誘因となることもあるが、今回の報告では環境要因に着目した。アレルギー検査により喘息の誘因を特定し、それに基づいて環境を調整することが重要になるという。たとえば、喘息小児の6割はチリダニアレルギーがあり、カーペットとぬいぐるみを除去することが役立つ可能性がある。ダニの制御には、HEPAフィルターを用いた空気清浄機を使うこと、子どもの布団を防ダニカバーで覆うこと、寝具類を熱い湯で定期的に洗うことも有効である。
 一方、ネコアレルギーもよくみられる誘因だが、この場合、アレルゲンは空気中に広がり極めて付着しやすいため、ネコの新しい飼い主を探す以外の選択肢はない。一部の子どもでは、室内の汚染物質が喘息を誘発することもある。特に喫煙は主要な寄与因子であり、少なくとも家の中では喫煙しないことが鍵となる。
 本報告の共著者である米ジョンズ・ホプキンズ大学の研究者は、「こうした環境要因に対するアプローチは、子どもの喘息管理に不可欠である。これにより薬物療法と同程度の効果を得ることができ、少なくとも長期管理薬の必要性を低減できる」と話す。
 今回の報告書では、ほかにも以下の点が重要だとされている。
・喘息小児の約半数はカビに感受性がある。
・持続性喘息がある小児の3分の2はネコ・イヌにアレルギーがある。
・ゴキブリ・ネズミの糞も一般的なアレルギー性喘息の誘因。都市部の貧困家庭では、ネズミのアレルゲン濃度は郊外の家の1,000倍高い可能性がある。
・ガスストーブなどのガス器具も、喘息を増悪させる可能性がある。
・芳香剤や洗剤に含まれる化学物質は気道を刺激することが多く、喘息発作につながる。
 近頃は花粉症をはじめとしたアレルギー疾患が劇的に増加しているように感じます。上記に報告されているように環境の清潔化は重要だと思われますが、一方で上下水道が完備し、寄生虫などが排除され人の体内に攻撃すべき対象がなくなったことによりアレルギー疾患が増えてきているという意見もあるようであり、難しい問題をはらんでいるようにも感じます。
紅葉も終焉?
 通勤路の紅葉...葉もかなり落ちだし、日々冬に向かっている様です!

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専門家

佐藤浩明(内科医)

さとうクリニック内科・消化器科

患者さんに寄り添う医療体制で、「経鼻内視鏡検査」に取り組み、内科・消化器疾患の徹底した検査と治療を行います。信条の「人と、地域と向き合う医療」という姿勢を守り、より高い専門性をもって地域に貢献します。

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