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佐藤浩明プロは福島放送が厳正なる審査をした登録専門家です

誰でもイチローになれるのか?

佐藤浩明

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 おはようございます。さとうクリニックの佐藤です。今朝は「誰でもイチローになれるのか?」というお話です。
野球のイチロー選手がメジャーリーグでの3000本安打を達成した。私たちは、ああいった選手を見て「天才だから」と、自分たちには関係がないと思ってしまうものだ。ところが、最近の研究では「いわゆる天才はいない」という。生まれつき頭の良い脳や才能がある脳というものはないというのだ。神童と呼ばれるようなことはあるにしても、まったく努力なく、そんな脳になることはできないとされる。しかし、努力をすれば誰でも天才になれるというわけでもない。少なくとも、脳は鍛えることで変化をしていくことがわかっている。では、がんばれば私たちはイチローになれるのだろうか。
努力で変わっていくという脳の変化には、いろいろな面がある。一つは、脳の神経の細胞が増えるということ。また、鍛えたプロの脳になると、脳の興奮する場所が変わってくることもわかっている。専門性を強くすると脳の機能自体が変化するということだろう。究極的には、神経細胞そのものが変化して、数で機能を果たすのではなく、神経細胞が特別な機能を果たす場合もある。総論的に“天才脳”と呼ばれるが、実際にはこういったいろいろな脳の変化がまとまって専門的な脳になるということである。
従来は、努力すれば一流になれ、できないのは努力が足りない、そんな見方をされてきた。脳科学から見れば、それはある意味正しく、ある意味間違っていることになる。可能性を秘めていることは間違いないが、単に努力するというだけで成功することはできない。努力目標の設定によって脳がそのレベルを決めてしまう危険があるし、自分の脳が何に向いているのか、どこかで見極めも必要になる。50歳を過ぎてからピアノを習っても超一流のピアニストにはなれないが、人に聴かせるレベルのピアノは弾けるようになるはずだ。子供のときのピアノ練習に比べれば、脳の変化量が違ったり、脳の鍛えられる場所が変わってくるので、同じ時間の努力をしても名演奏家にはなれない。しかし、ピアノを弾けるようにはなる。つまり脳は年齢に関係なく、努力によって変化させることは可能だ。現在の脳科学としては、変化は才能ではなく努力によって生まれるものだ。しかし、競争の世界で結果を出すためには、その努力をいつ、どのように行うか──という過程についても意識しなければならない。
*米山公啓先生のコラムより抜粋・一部改変

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専門家

佐藤浩明(内科医)

さとうクリニック内科・消化器科

患者さんに寄り添う医療体制で、「経鼻内視鏡検査」に取り組み、内科・消化器疾患の徹底した検査と治療を行います。信条の「人と、地域と向き合う医療」という姿勢を守り、より高い専門性をもって地域に貢献します。

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