暑い時の水分補給には何が良いのか?
おはようございます。さとうクリニックの佐藤です。今朝は「はしか対策のためにできること?」というお話です。
以前にもお話ししましたように「はしか」は非常に感染力の強い病気です。しかし、それに立ち向かう手段はあります。それはワクチンです!ワクチンによる麻疹の予防効果は歴史が証明していますし、今日、われわれが麻疹にかかる機会が激減したのはワクチンのおかげなのです。
では、何でこんなに感染者が出てるのというと、接種率が十分じゃないからです。麻疹ワクチンは1978年に定期接種となっていますが、当初は1回接種でした。ワクチンを接種しても“primary vaccine failure”という免疫ができない人が5%くらいいます。1回では不十分かもしれないのです。さらに麻疹ワクチンは、副作用問題の影響を受けて1990年代に接種率が減少してますし、2006年に2回接種となってからも接種率は決して高くなく、麻疹ウイルスに対して免疫を持ってない成人がまだまだ多いと言われています。明確な罹患歴がなく、ワクチン接種歴も1回以下の方には、合計2回の接種を勧める必要があると思われます。
そして、ワクチンは自分のためだけにあらず。免疫不全があるために麻疹ワクチンが接種できない(その上、麻疹に罹患したら重症化しやすい)人たちを守る「集団免疫効果」もあります。劇的に有効な麻疹対策はありません。地道にワクチン接種率を高めていくしかないのです。現在、一時的に麻疹ワクチンの供給が制限されているようですが、制限が解除されたら次の流行に備えてすぐにでも接種しましょう。