暑い時の水分補給には何が良いのか?
おはようございます。さとうクリニックの佐藤です。今朝は「カロリー制限と運動、どちらが効果的?」という報告です。
運動不足な中年者が心臓を健康な状態に保つには、カロリー制限による減量と運動のどちらが効果的なのか? この疑問に対する答えが、新しい研究で示された。これらの単独あるいは併用がもたらす効果は、減量がある程度できていればいずれも同程度であったという。
研究を主導した米セントルイス大学の研究者は、「定期的な運動と低カロリーの健康的な食生活はいずれも、たとえ減量ができなくても心血管疾患のリスク因子を改善することが知られている」と指摘している。同氏らは、これらのリスク因子を改善させるには、運動とカロリー制限をそれぞれ単独で行うよりも両者を併用したほうが効果は高いものと予測していたが、「実際には、“何を行うか”よりも“どれだけ減量できたか”が重要であることがわかった」と、同氏は述べている。
この研究には、45~65歳の過体重の男女52人が参加した。運動だけを行う群の参加者には身体活動レベルを20%上げることを、カロリー制限だけを行う群にはカロリー摂取量を20%制限することを指導した。一方で、これらを併用する群では、運動レベルを10%上げ、カロリー摂取量は10%制限するように指導した。
同氏によると、20%のカロリー制限は300~500kcalで、加糖の炭酸飲料2本分に相当し、それほど困難な課題ではないという。しかし、「カロリー消費量を20%増やすのは簡単ではなく、とくに今回の研究に参加した、普段運動をしていない過体重の人にとっては、1日約5~8kmを週6~7日歩くのは容易ではなかった」と同氏は述べている。
今回の研究で3群の効果は同程度であったが、同氏は、運動とカロリー制限の組み合わせが最適な選択肢だとの考えを述べている。両者を併用した群では最も早く減量目標を達成し、減量した体重をその後も維持できていた。また、各単独群では約3割の参加者が途中で脱落したが、併用群の脱落率は5%にとどまった。
さらに、運動とカロリー制限による減量を併用した群では、2型糖尿病の発症リスクも大きく低減できていた。理由は不明だが、カロリー制限に運動を併用しなかった場合には、運動を加えた場合に比べて心疾患の発症率が2~3倍に上っており、両者を併用することで心血管にもたらすベネフィットが最大となる可能性が示唆された。