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血糖上昇の指標GIは当てにならない?

佐藤浩明

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おはようございます。さとうクリニックの佐藤です。今朝は「血糖上昇の指標GIは当てにならない?」という報告です。
 グリセミック指数(GI)は同じ摂取量の同じ食べ物でも測定ごとの変動幅が大きく、食後の血糖応答の指標としては信頼性が低い可能性があることが示されました。
 GIは、食品ごとの血糖値の上昇スピードを表す指標で、糖尿病患者の食後血糖値の管理に役立つものと考えられている。
 今回の研究では、18~85歳の健康な成人男女63人を対象に、12週間の観察期間中に同じ摂取量の精白パンを3回食べたのちの血糖応答性を調べた。その結果、GI値は個人間でも平均で20%、対象者間では25%の変動が生じていることがわかった。
 「標準化した状態においてもGI値は信頼性が低く、食べ物を選択する際の参考値として有用とはいえない」と、研究を主導した米タフツ大学の研究者は述べている。
 「ある人が同じ食べ物を同じ量食べた場合、血糖値はいつも同じような値を示すはずだが、今回の研究ではこうした結果は得られなかった。あるときはGI値が低い食べ物も、次に食べたときはGI値が高いかもしれないし、ほかの人にとっては血糖値にまったく影響を及ぼさないかもしれない」と、同氏は説明している。
 さらに、同氏は「LDLコレステロール値が測定ごとに20%も変動すると仮定すると、測定値の差は正常値から心疾患リスクが高い状態へと上昇していることを意味する。こうした事態が広く受け入れられるとは思えない」と述べ、今回の知見に基づくと、GI値を食品表示や食生活ガイドラインの指標として用いるのは現実的ではないとしている。

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専門家

佐藤浩明(内科医)

さとうクリニック内科・消化器科

患者さんに寄り添う医療体制で、「経鼻内視鏡検査」に取り組み、内科・消化器疾患の徹底した検査と治療を行います。信条の「人と、地域と向き合う医療」という姿勢を守り、より高い専門性をもって地域に貢献します。

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