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コラム
気が若いと認知症になりにくい?
2016年8月18日
おはようございます。さとうクリニックの佐藤です。今朝は「気が若いと認知症になりにくい?」という報告です。
主観年齢は、高齢者のアウトカム変動に関連する加齢の生物心理社会学的マーカーである。認知領域においては、高齢者が実年齢よりも高齢だと感じることが、低認知能力や急激な認知機能低下と関連するといわれている。フランス・モンペリエ大学の研究者らは、主観年齢と認知障害や認知症リスクとの関連を検討した。
対象は、Health and Retirement Studyの被験者である65歳以上の高齢者5,748例。主観年齢、認知機能の測定は、ベースラインで調査し、認知機能についてはは2~4年間フォローアップ調査した。ベースライン時において、認知機能障害のない対象者のみ含まれた。フォローアップ期間中、対象者は「正常機能」「認知症ではない認知機能障害(CIND)」「認知症」の3群に分類された。
主な結果は以下のとおり。
・ベースライン時の主観年齢の高さは、フォローアップ時のCIND(危険率1.18倍)、および認知症(危険率1.29倍)の傾向と関連していた(年齢、他の人口統計学的要因、ベースラインの認知機能で調整後)。
・運動不足と抑うつ症状は、部分的に関連していた。
結果を踏まえ、著者らは「主観年齢の高さは、その後の認知機能障害や認知症リスクのマーカーとなりうる」としている。
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