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装着型人工腎臓が実現間近?

佐藤浩明

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おはようございます。さとうクリニックの佐藤です。今朝は「装着型人工腎臓が実現間近?」という報告です。
 わずらわしい機械から透析患者が解放され、「装着型の人工腎臓」をつけて日常生活を送れるようになる日も近いかもしれない-。今回、臨床試験で、この技術が実現に近づきつつあることが示唆された。「臨床試験が開始されたという事実は、透析を必要とする患者のケアの質が飛躍的に向上する可能性を示唆している」と、米レノックスヒル病院の研究者は述べている。
 腎臓病が進行し、透析療法が必要になると、機械に血液を通し、血液中の老廃物や不要な水分を除去して血液をきれいにするために、患者は医療機関を頻繁に訪れなければならない。そのため、日常生活を過ごしながら透析できる携帯型デバイスの開発は、長らく夢とされていた。
 今回、米ワシントン大学医療センターにおいて、携帯型人工透析デバイスの臨床試験が行われた。研究は、装置を開発した米シーダーズ・サイナイ医療センターの研究者が主導したもので、患者はこのデバイスを最大24時間使用し、装着型の人工腎臓が機能不全となった腎臓の役割をどこまで果たせるのかを検討するようデザインされた。
 その結果、このデバイスは、老廃物である尿素、クレアチニン、リンのほか、過剰な水分や塩分も除去できることがわかった。また、血液循環への影響はなく、重篤な有害事象も認められなかったことから、忍容性が高いことも判明したと、同氏は説明している。さらに、標準的な透析療法では、血中電解質を安定化するため食事制限が患者に課せられるが、この試験では、患者が何を食べても問題は生じなかったという。
 同氏らの研究グループは、装着型の人工腎臓は「実現可能だ」としているが、この試験中に生じた機器の不具合を解消するため、設計の改良が多少必要だと述べている。たとえば、透析液中に生じる過剰な二酸化炭素の生成などが課題としてあげられるという。
 なお、このデバイスの目的は、患者が家庭で透析ができるようにすることにあり、今後の設計変更は、使いやすさや安全性を重視したものになるという。

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佐藤浩明
専門家

佐藤浩明(内科医)

さとうクリニック内科・消化器科

患者さんに寄り添う医療体制で、「経鼻内視鏡検査」に取り組み、内科・消化器疾患の徹底した検査と治療を行います。信条の「人と、地域と向き合う医療」という姿勢を守り、より高い専門性をもって地域に貢献します。

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