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子供に太っているというのは逆効果?

佐藤浩明

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おはようございます。さとうクリニックの佐藤です。今朝は「子供に太っているというのは逆効果?」という報告です。
 親の認識と子どもの体重との間には、複雑な関係があることが、スウェーデンで開催された欧州肥満サミットで報告された2件の研究で示された。
 最初の研究は、研究開始時点で4~5歳だったオーストラリアの小児3,500人強を対象としたもの。対象とした小児の75%以上が適正体重だったが、20%近くに過体重~肥満がみられた。解析の結果、子どもが過体重であると認識している親は20%に過ぎないことが判明した。しかし、親から過体重だと思われている子どもは、正しい認識であるかはともかく、親が適正体重だと思っている子どもに比べて、13歳時点までの体重増加幅が大きかったという。
「一般に信じられているのとは反対に、親が自分の子どもを過体重だと認識していると、子どもの実際の体重にかかわらず、体重増加を阻止するどころか、かえって体重を増やしてしまう可能性がある」と、研究者は述べている。同氏らによると、子どもに過体重というレッテルをはることで、子どもが過食に走ったり、親が子どもを慰めるために食べ物を与えてしまう傾向があることが、これまで多く報告されており、これらの関連性については今後さらなる研究が必要だとしている。
 2つ目の研究は、オランダの5~6歳の小児2,800人強の親を対象としたもの。その結果、約7割の親が子どもの体重を正しく推定できたが、過体重または肥満の子どもをもつ親の82%は、子どもの体重を過小評価していることがわかった。過体重または肥満の家族が半数以上を占めた家庭では、半数未満だった家庭に比べて、親が肥満の子どもの体重を実際よりも過小評価する傾向が高かった。また、肥満の子どもの割合は、貧困家庭の16%に対し、裕福な家庭では11%と、肥満率は親の社会経済的状況に左右されることもわかった。さらに、子どもの肥満を正しく認識できている親の割合は、富裕層では3分の1だったが、中流~貧困層の家庭では20%に過ぎなかった。

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佐藤浩明
専門家

佐藤浩明(内科医)

さとうクリニック内科・消化器科

患者さんに寄り添う医療体制で、「経鼻内視鏡検査」に取り組み、内科・消化器疾患の徹底した検査と治療を行います。信条の「人と、地域と向き合う医療」という姿勢を守り、より高い専門性をもって地域に貢献します。

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