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歩行環境が良いとメタボ予防?

佐藤浩明

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おはようございます。さとうクリニックの佐藤です。今朝は「歩行環境が良いとメタボ予防?」という報告です。
 歩行環境に恵まれている都市近郊住民ほど過体重や肥満になる割合が低く、糖尿病の発症率も低いことが明らかにされた。カナダ・St Michael's Hospitalの研究者が2001~12年のオンタリオ州南部の都市住民データを分析した結果。肥満および糖尿病の罹患率はここ10年で大きく上昇しているが、その傾向に歯止めをかける環境的要因の役割については明らかにされていない。著者らは、都市近郊の歩行環境が良好な住区では不良な住区と比べて、過体重、肥満、糖尿病の増大が緩やかであるかどうかを調べた。
*歩行環境指標が高い住区の有病率は有意に低い
 2001年から2012年の間に、有病率は歩行環境不良住区では有意な上昇がみられた。一方、歩行環境指標が高い住区では過体重/肥満の有病率の有意な変化はみられなかった。2001年において、糖尿病の有病率は、歩行環境最良好群がその他の群と比べて有意に低かった。また、同有病率は、最良好群では1,000人当たり2001年7.7から2012年に6.2へと低下し、次群でも同8.7から7.6へ低下していた。対照的に、歩行環境不良住区では有意な変化がみられなかった。
 いずれの評価時点でも、最良好群のほうが、徒歩、自転車利用、公共交通機関の利用率が有意に高く、車の利用率は有意に低かった。ただし、歩行環境が良好な住区でも、2001年と比べて2011年における日々の歩行や自転車利用の頻度は、わずかな増大にとどまっている。余暇の身体活動度、食事、喫煙パターンについては、歩行環境による違いはみられず、安定的に推移していた。なお今回の結果について著者は、生態学的要因や、より歩行環境に優れた都市住区デザインと身体活動度増大との関連についてのエビデンスは不足しており、さらなる研究を行い、観察された関連が普遍的なものかを評価する必要があると指摘している。

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専門家

佐藤浩明(内科医)

さとうクリニック内科・消化器科

患者さんに寄り添う医療体制で、「経鼻内視鏡検査」に取り組み、内科・消化器疾患の徹底した検査と治療を行います。信条の「人と、地域と向き合う医療」という姿勢を守り、より高い専門性をもって地域に貢献します。

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