暑い時の水分補給には何が良いのか?
おはようございます。さとうクリニックの佐藤です。今朝は「高血圧患者は減塩が重要?」という報告です。
ナトリウム(Na)摂取と心血管イベント・死亡リスクとの関連を調べた結果、高血圧の人においてのみ、Na摂取量が多い人は適量摂取の人と比べて同リスクの増大がみられた。正常血圧の人ではそうした関連はみられず、また、Naの低量摂取は高血圧の有無にかかわらず同リスクを増大するとの結果が示されたという。結果を踏まえて同研究者は、「示されたデータは、減塩は、食塩摂取量の多い高血圧の人が最適なターゲットであることを示唆するものであった」とまとめている。
研究グループは、24時間尿中Na排泄量を推算してグループ分けし(3.00g/日未満、3.00~3.99g/日、4.00~4.99g/日、5.00~5.99g/日、6.00~6.99g/日、7.00g/日以上の各群に)、追跡期間中央値4.2年における死亡・主要心血管疾患および血圧との関連を評価した。
結果、Na摂取と収縮期血圧上昇との関連は、高血圧の人のほうが(2.08mmHg上昇/Na排泄量1分位増大)、非高血圧の人と比べて(1.22mmHg上昇/Na排泄量1分位増大)より、より大きかった。
高血圧の人では、Na排泄量最大分位(7.00g/日以上)群および最小分位(3.00g/日未満)群の両群が、排泄量4~5g/日の集団参照値群と比べて、いずれもイベント発生リスクが有意に高かった。それぞれ発生率は、7.00g/日以上群が11%、危険率1.23倍、3.00g/日未満群も11%、危険率は1.34倍であった。
非高血圧の人では、4~5g/日の集団参照値群と比べて、7.00g/日以上群における主要複合アウトカムリスクとの関連はみられなかった。同群でのイベント発生率は9%、危険率は0.90倍であった。一方、3.00g/日未満群では有意なリスク増大がみられた。イベント発生率は11%、危険率は1.26倍であった。