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おはようございます。さとうクリニックの佐藤です。今朝は「大腸がんの発生部位により生存期間に違い?」という報告です。
大腸がんの生存期間は、腫瘍が大腸の左右どちら側に発生したかによって異なることが、新たな研究で明らかにされた。転移のある大腸がん患者の男女1,000人以上を対象とした今回の研究では、腫瘍が左側にある人の生存期間が33カ月強であったのに対し、右側にある人の生存期間は19カ月強にとどまることが判明した。研究を率いた米カリフォルニア大学サンフランシスコ校の研究者は「衝撃的な驚くべき結果であり、その差は劇的だった」と述べている。
同氏は、「大腸は身体から便を押し出す管のように考えられているが、それほど単純なものではない。左右の大腸は異なる場所に由来しており、そのためそれぞれのがんも生物学的に異なる」と説明し、「大腸がんは単一ではなく、さまざまな種類がある。予後が悪いがんは大腸の右側にでき、よいがんは左側にできる傾向がみられる」と付け加えている。
研究ではさらに、抗がん剤を治療に追加した後、腫瘍が左側にある患者は平均36カ月生存したのに対し、右側に腫瘍がある患者の生存期間は17カ月弱であったことも判明した。別の治療薬による治療を受けた患者にも同様の傾向がみられ、左側に腫瘍がある患者の全生存期間は31カ月強、右側にある患者は24カ月強だった。
同氏は、将来的には大腸がんがどちら側にできたかによって異なる治療が行われるようになると予想する一方、「現時点では、そのために必要な生物学的機序は明らかになっていない」と付け加えている。米レノックス・ヒル病院の研究者は今回の知見について、「大腸がんの位置によって治療への反応に影響があると考えたことはなかった」と驚きを示す一方で、「大腸内視鏡検査は、大腸のどちら側に前がん病変があっても発見することができる。左右にかかわらず、転移のある大腸がんは深刻な疾患であり、そのリスクを減らすために50歳以上の人はもれなく内視鏡検査を受けるべきだ」とアドバイスしている。