Mybestpro Members

佐藤浩明プロは福島放送が厳正なる審査をした登録専門家です

男性は食事の酸性度に注意?

佐藤浩明

佐藤浩明

おはようございます。さとうクリニックの佐藤です。今朝は「男性は食事の酸性度に注意?」という報告です。
 日本人男性では、食事の酸性度が強まるほど糖尿病の発症リスクが上昇するが、女性ではこうした関連性は認められないとする研究結果を国立国際医療研究センターなどの研究(JPHC Study)が発表した。野菜や果物、豆類などのアルカリ性食品を多く摂取することが糖尿病予防につながる可能性があるとしている。
 野菜や果物、海藻、豆類などのアルカリ性食品が少なく、肉類や魚類、卵などの酸性食品を多く含んだ食事を摂取すると、血液が酸性に傾いた代謝性アシドーシスの状態になり、これが糖代謝障害につながると考えられている。研究グループは今回、JPHC研究の開始時点と5年後の調査時点で糖尿病を発症していなかった男女約6万4,000人(45~75歳)を対象にその後5年間追跡し、食事の酸塩基バランスと糖尿病発症との関連を調べた。
 研究グループは、調査開始から5年後の質問紙調査データを用いて、食事の酸性とアルカリ性の度合いを表す「潜在的腎臓酸負荷(PRAL)」と「推定内因性酸産生量(NEAP)」を算出し、これらのスコアと調査開始10年後の糖尿病発症との関連を検討した。対象をPRALおよびNEAPスコアで四分位に分けて解析したところ、男性ではPRALスコアが高くなるほど糖尿病リスクが上昇しており、スコアが最も低い群に比べて最も高い群でリスクは1.25倍であった。このPRALスコアと糖尿病リスクの関連は50歳未満の男性で強かった。また、女性では食事の酸性度と糖尿病リスクとの間に関連性は認められなかった。
 以上の結果について、研究グループは、高齢者は高血圧や脂質異常症などの存在が食事と糖尿病リスクとの関連を覆い隠した可能性や、女性は男性に比べて野菜や果物の摂取量が多く、食事の酸性度が平均的に低かった可能性があるとの見方を示している。

リンクをコピーしました

Mybestpro Members

佐藤浩明
専門家

佐藤浩明(内科医)

さとうクリニック内科・消化器科

患者さんに寄り添う医療体制で、「経鼻内視鏡検査」に取り組み、内科・消化器疾患の徹底した検査と治療を行います。信条の「人と、地域と向き合う医療」という姿勢を守り、より高い専門性をもって地域に貢献します。

佐藤浩明プロは福島放送が厳正なる審査をした登録専門家です

プロのおすすめするコラム

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

消化器内科専門医で「内視鏡検査」のプロ

佐藤浩明プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼