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パッチで糖尿病治療が可能に?

佐藤浩明

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おはようございます。さとうクリニックの佐藤です。今朝は「パッチで糖尿病治療が可能に?」という報告です。
 汗で血糖値を測定するセンサーと、治療薬を経皮投与する極小の針を備えたパッチを肌に貼るだけで、痛みを伴わない糖尿病の管理や治療が可能になるかもしれない-。こんな研究結果が、韓国の研究チームから報告された。韓国ソウル大学の研究者は、「今回の研究では、糖尿病の管理や治療につきまとう、血糖測定時の採血やインスリンなどの注射の際に伴う痛みをいかに抑えられるかに焦点を当てた」と述べている。
 同らは、今回、パッチの素材に、導電性が高く、透明性で柔らかく、非常に薄くて軽い性質をもつ「グラフェン」を利用した。また、パッチには、湿度や汗中の血糖値、pH、温度を検出するセンサーのほか、熱感受性の極小針を搭載。汗で血糖値を測定し、さらに血糖値に応じて薬剤を経皮投与する仕組みを開発した。汗の量が多い人では、血糖測定の精度に問題が生じる可能性を別の研究者は指摘しているが、「湿度センサーで汗の量を調べるため、こうした人でも血糖の測定値には影響は出ない」と、著者の1人である同大学校の研究者は述べている。同様に、汗をほとんどかかない人についても影響は少ないとみている。
 同氏らが、健康な男性2人を対象にこのパッチを試したところ、米国の家庭で使われている血糖測定器とほぼ同程度の精確さで血糖値を測定できることがわかった。また、マウスを用いた検討で、搭載した極小針を用いてメトホルミンを6時間にわたって経皮投与したところ、血糖値は400mg/Lから120mg/dLへ低下した。
 同氏らによると、商品化に向けた次なるステップは、パッチの長期的な安定性と血糖測定センサーの精確さの向上で、その他の課題も克服しつつ、実用化には少なくとも5年は必要との見通しを述べている。

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佐藤浩明
専門家

佐藤浩明(内科医)

さとうクリニック内科・消化器科

患者さんに寄り添う医療体制で、「経鼻内視鏡検査」に取り組み、内科・消化器疾患の徹底した検査と治療を行います。信条の「人と、地域と向き合う医療」という姿勢を守り、より高い専門性をもって地域に貢献します。

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