暑い時の水分補給には何が良いのか?
おはようございます。さとうクリニックの佐藤です。今朝は「自分のコレステロール値を知ることが大事!」という報告です。
高LDLコレステロール(LDL-C)血症は、狭心症や心筋梗塞などの心血管病の発症を促進させるリスク因子である。食生活の欧米化により、日本人の血清コレステロール値は年々増加しており、ある研究者は、脳・心血管系イベントが今後さらに増える可能性が高いと言う。しかし、日本の現状としては、管理目標値に到達していない患者が多く、心血管系高リスク患者の約3割はLDL-C管理が不十分であるといわれている。
同氏は、家族性高コレステロール血症(FH)の診断率の低さについても警鐘を鳴らす。肝臓の細胞表面にあるLDL受容体というタンパクの機能に障害があり、血液中のLDL-Cの量が増加する遺伝性の疾患であるFHは、遺伝的背景のない高LDL-C血症と比べて動脈硬化の進展が著しく早いため、より早期から厳格なLDL-C値の管理が必要になる。日本におけるFH患者数は、ヘテロ接合型で30~70万人、ホモ接合型で120~700人といわれるが、診断率はいまだ低く、日本での診断率は推定患者数の1%以下にとどまるという。
高LDL-C血症は自覚症状がないため、心筋梗塞や脳梗塞による突然死を引き起こす可能性がある。心血管病のリスク低下のために今日からできることとして、まずは自分のLDL-C値、LDL-C目標値を知ることが重要である、と同氏は述べた。日本とEU 11ヵ国のコレステロールに関する意識調査の結果によると、日本人の心血管病に対する問題意識、当事者意識はともにEUと比べて低く、コレステロールに関する知識も不足していることが明らかになったという。とくに、心血管病が日本人の死因第2位であるにもかかわらず、「個人的に最も心配している疾患または健康上の問題」という質問(複数回答)に対して、心血管病(心疾患または脳卒中)を挙げた日本人は21%と、EU(39%)の約半数であった。
心血管病予防のために、LDL-Cに対するリスクの認知度の向上が、今後の課題のようだ。



