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蛋白質摂取で早く満腹感?

佐藤浩明

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おはようございます。さとうクリニックの佐藤です。今朝は「蛋白質摂取で早く満腹感?」という報告です。
 蛋白質を豊富に含む食事のメリットが示された。新しい研究によると、蛋白質をとると満腹感が早く生じるようだという。蛋白質は少ないカロリーで満腹感をもたらすとされ、減量のために蛋白質の豊富な肉などの摂取量を増やす人も多い。しかし、その見解を裏づける大規模研究はこれまで実施されていなかった。米パデュー大学の研究者が複数の研究データを分析した結果、実際に、蛋白質は早く満腹感をもたらすという結論が得られた。
 同研究者によると、蛋白質は「満腹ホルモン」の放出を活発にし、満腹感の評価と最も強く関連していることが多くの証拠から示唆されているという。しかし、「個々の研究は少人数を対象としたものや、異なる方法で実施されたものが多く、結果の解釈が難しい。今回の研究では、複数の実験結果を統合することにより効果の存在を確認した」と同氏は説明する。
 ただし、蛋白質は減量の特効薬というわけではない。「カロリー摂取量に影響を及ぼす因子は空腹感や満腹感だけではなく、他の理由から食べてしまうことも多い。満腹で食事が食べきれなくてもデザートは入るという経験のある人なら、そのことをよく知っているはずだ」と同氏は強調する。
 研究共著者によると、どのくらい蛋白質を摂取すれば満腹感を得られるかは明らかにされていないという。しかし、蛋白質の摂取量を適度に増やすことは減量の第一歩となる可能性があると、研究グループは勧めている。同氏は、「今回の研究は短期的な効果に着目したものだが、この効果が長期間持続するなら、減量や体重維持に役立つはずだ」と述べている。
 米レノックス・ヒル病院の別の研究者は、今回検討された各研究は蛋白質の摂取量に大きなばらつきがあり、満腹感の増大が全体のカロリー摂取量の低減につながったかどうかも示されていないと指摘する。一方、米クイニピアック大学の研究者は、植物性、動物性を含めたさまざまな蛋白質を1日のなかで分散させて摂取すれば、空腹感の解消だけでなく、体に必要なアミノ酸摂取の面でも理想的だと助言している。

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佐藤浩明
専門家

佐藤浩明(内科医)

さとうクリニック内科・消化器科

患者さんに寄り添う医療体制で、「経鼻内視鏡検査」に取り組み、内科・消化器疾患の徹底した検査と治療を行います。信条の「人と、地域と向き合う医療」という姿勢を守り、より高い専門性をもって地域に貢献します。

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