暑い時の水分補給には何が良いのか?
おはようございます。さとうクリニックの佐藤です。今朝は「幸福も心臓に悪影響?」という報告です。
「傷心」だけでなく「幸福心」も心臓にマイナスの影響を与える可能性がある。今回発表された研究によると、「ストレス誘発性心筋症」とも呼ばれる、たこつぼ型心筋症(TTS)は肯定的な感情を生む出来事からも誘発される可能性があるという。
チューリッヒ大学の科学者らは、2011年に設けられた初の国際たこつぼ型心筋症のデータを解析した。研究者らはTTS患者485人において、心臓病の明らかな感情トリガーを発見した。その大半(96%)は死亡、事故またはその他の心配事を原因とする悲しみまたはストレスなどの否定的な感情によるものであった。しかし4%において、TTSは誕生日会、結婚式または孫の生誕といった幸せな出来事が引き金となっていた。
TTS患者の95%は女性であり、心臓病が肯定的な感情または否定的な感情により誘発されたか否かによる違いは見られなかった。「傷心」を持つ患者の平均年齢は65歳であり、「幸福心」を持つ患者の平均年齢は71歳であった。これは大半のTTS症例が更年期後の女性に発生していることを裏付けている。臨床診療において、この結果を考慮するべきである、と著者らは述べている。「臨床医はこの点を認識する必要があります。また幸せな出来事や感情の後に胸痛や息切れなどの心臓発作の兆候が見られたため救急科に来院する患者は、否定的な感情を引き起こす出来事の後に来院する患者と同様に、TTSを発症している可能性があることを考慮に入れるべきです」と研究著者は述べた。
幸せな感情と悲しい感情の両方は同様に、TTSの発症につながりうる。ただし、正確な発症機序を理解するために、さらなる研究が必要である。