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制汗剤には注意が必要?

佐藤浩明

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おはようございます。さとうクリニックの佐藤です。今朝は「制汗剤には注意が必要?」という報告です。
制汗剤は腋窩の細菌のコミュニティを破壊する可能性があることが、米ノースカロライナ自然科学博物館の研究で示されました。ただし、この破壊が何らかのひどい結果をもたらすのか、それとも有益となるのかは不明という。
 同研究者らは、ボランティアの男女17人を対象に8日間の実験を実施した。うち7人は日常的に制汗剤を、5人はデオドラント(消臭剤)を使用しており、5人はいずれも使用していなかった。1日目は全員、普段どおりに身だしなみを整えてもらい、2~6日目には全てのケア製品の使用を中止し、最後の2日間は制汗剤を使用してもらった。
 腋窩をぬぐった検体の細菌数を調べたところ、初日には、制汗剤使用者は非使用者やデオドラント使用者よりもはるかに細菌数が少なく、デオドラント使用者で最も多かった。
 ケア製品の使用をやめた6日目には、細菌量は全員で同程度になったが、細菌の種類と多様性は大きく異なっていた。非使用者ではコリネバクテリウム菌が最も多く、62%を占めており、ブドウ球菌は21%だった。一方、制汗剤・消臭剤使用者ではブドウ球菌が優勢であった。コリネバクテリウム菌は体臭の原因の1つだが、有害な細菌から身体を守るのにも役立つ。ブドウ球菌の一部は有害だが、ほとんどの株は有益となる。なお今回、ブドウ球菌の種類は調べていない。また、研究期間の短さ、ケア製品が検体採取に影響した可能性など、研究の限界もあったという。
 同氏は、「皮膚の微生物叢は免疫系と関係するため、日々の習慣による影響を考慮すべきである。今回みられた変化が、何を意味するのかを調べることが重要だ」と結論している。

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佐藤浩明
専門家

佐藤浩明(内科医)

さとうクリニック内科・消化器科

患者さんに寄り添う医療体制で、「経鼻内視鏡検査」に取り組み、内科・消化器疾患の徹底した検査と治療を行います。信条の「人と、地域と向き合う医療」という姿勢を守り、より高い専門性をもって地域に貢献します。

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