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おはようございます。さとうクリニックの佐藤です。今朝は「原発事故の近隣住民は生活習慣病増加?」という報告です。
東京電力福島第一原子力発電所の事故前に比べて、南相馬市と相馬市の住民で、避難の有無にかかわらず糖尿病と脂質異常症の発症リスクが高まったとする研究結果を、英インペリアル・カレッジ・ロンドン公衆衛生大学院と東京大学大学院などの共同研究チームが報告した。生活環境の大きな変化や心理的ストレスが影響を及ぼしている可能性があるとしている。
2011年の東日本大震災に伴い発生した原発事故後、多くの被災者が仮設住宅や県外への避難生活を余儀なくされた。原発事故から約5年が経過した今も、避難者数は全国で17万8,000人近くに上り(2016年1月復興庁調べ)、長期に及ぶ避難生活が健康にどういった影響を及ぼすのかが懸念されている。研究チームは今回、福島原発にほど近い県内沿岸部2市の住民を対象に、原発事故前後の生活習慣病患者の割合の推移を比較検討した。
今回の研究結果、現在も避難している住民の糖尿病発症リスクは、事故前に比べて2014年は1.6倍に増加し、現在避難していない住民(一時避難者を含む)でも約1.3倍に増えていることがわかった。脂質異常症も同様に、避難の有無にかかわらず、そのリスクは事故前に比べて2014年は1.2~1.3倍に増加していた。一方で、高血圧患者の割合は事故前後で大きな変化はみられなかった。
また、今回の調査から、現在も避難している住民は避難していない住民に比べて3kg以上の体重の増減を示す人が多く、睡眠の質の低下もみられるなど、両者の間には生活習慣に差がみられることがわかった。