暑い時の水分補給には何が良いのか?
おはようございます。さとうクリニックの佐藤です。今朝は「食べる順番で血糖上昇抑制!」という報告です。
米飯の前に魚や肉料理を摂取する「食べる順番」が、胃の運動を緩やかにし、食後の血糖上昇を改善することが、関西電力医学研究所の検討でわかった。研究グループはこの食べる順番の科学的根拠を示したことで、糖尿病の予防・治療における食事療法の改良が期待されるとしている。
糖尿病の進展・合併症予防には、食後高血糖の是正が肝要とされる。この食後の血糖値を抑える手法として、近年注目を集めているのが、野菜類→蛋白質中心のおかず→ご飯などの糖質の順番で食べ進める「食べる順番」ダイエットだ。同研究者らは、とくに炭水化物の前に蛋白質や脂質を摂取すると、インスリン分泌の促進や血糖を上昇させるグルカゴンの分泌抑制に働く、消化管ホルモンの分泌が亢進する点に着目。米の前に魚・肉料理を食べる順番が食後血糖値やインクレチン分泌にどういった影響を及ぼすのかを検討する試験を行った。
この結果、2型糖尿病患者、健康人ともに、米の前に魚・肉料理を摂取すると、米を先に食べた場合に比べて食後4時間の血糖値の上昇が抑えられ、血糖変動が平坦化することがわかった。また、魚や肉料理を米より先に摂取すると消化管ホルモンが亢進され、胃の働きが緩やかになり、胃排泄時間が2倍以上延長することも明らかにされた。
同氏らによると、この「食べる順番」の工夫は、会席料理で先付けに続いて刺身、焼魚、煮魚などの魚料理、最後に米や果物を出す方法に見られる古来からのものだと指摘しており、現代の食生活でもこの考えを取り入れ、最初に野菜、次に魚や肉料理、最後に米や果物を摂取することが、エネルギー摂取量や栄養バランスに加えて重要だとしている。今後、同氏ら研究グループは、この食べる順番の効果をさらに詳細に検証し、長期的な効果を明らかにする予定だという。