暑い時の水分補給には何が良いのか?
おはようございます。さとうクリニックの佐藤です。今朝は「加糖飲料・食品の摂取増加!」という報告です。
加糖食品や加糖飲料の過剰な摂取が循環器・代謝系に有害であることは,世界保健機関(WHO)の報告など信頼性の高い研究で一貫して示されており,メタ解析の結果もそれを追認している。また,こうしたリスクは,摂取量の増加に比例して増大する。
今回の調査では,2013年に米国で販売された加工食品と飲料のうち,販売量に対する比率で68%にカロリー甘味料が添加されており,低カロリー甘味料のみが添加されたものは5%にすぎなかった。カロリー甘味料として添加される糖にはさまざまな種類があるが,研究者によると健康への影響はいずれも同等であるという。最近の解析では,加糖飲料によるリスクは加糖食品によるものよりも深刻であることが示唆されている。
こうした事態への対策は立ち後れている。加糖飲料に関しては,その代替となるような,低カロリー甘味料を含有する清涼飲料水や果汁100%飲料の健康への影響について合意が得られていないことがその主因の1つである。さらに,世界の国々の栄養関連データベースを基に2014年の加糖飲料の販売状況を分析した。その結果,加糖飲料の販売は,1人当たりの1日のカロリーベースの販売量と,1人当たりの1日の加糖飲料販売量のどちらで見ても,一部の国を除き世界的に増加傾向にあることが分かった。
加糖飲料の消費の多さで上位に挙がっている地域は,北米,中南米,西欧,オーストラリア・南太平洋諸国の4地域で,国別で見ると現時点ではまだ高所得国が多い。しかし,2000年には1位であった米国は3位に後退し,トップ5の他の4カ国(チリ,メキシコ,アルゼンチン,サウジアラビア)のうち3カ国が中南米の中所得国であり,ブラジルも10位に付けている。同研究者らは,発展途上国における消費が全体的に急増していることから,数年後には高所得国に限らず,低~中所得国の多くが米国と同じ道をたどるだろうと予測している。