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愛のホルモンで自閉症改善?

佐藤浩明

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おはようございます。さとうクリニックの佐藤です。今朝は「愛のホルモンで自閉症改善?」という報告です。

 いわゆる「愛のホルモン」であるオキシトシンが、自閉症児の社会性の改善に役立つ可能性があることが、オーストラリア、シドニー大学の研究で示唆され、報告されました。オキシトシンはヒトの体内で自然に生成される物質で、恋人や親子のつながりなどの社会的な絆に関係する。
 同研究者らによると、小児の約68人に1人は自閉症の診断を受けている。自閉症児の社会的障害、情緒障害、行動障害の改善には行動療法が役立つ可能性があるが、長い時間(週40時間)と多額の費用がかかるうえ、結果にはばらつきがある。これまで、これらの障害に対する薬物治療はみつかっていない。
 今回の研究の被験者は、3~8歳の自閉症児31人。オキシトシン経鼻スプレーを1日2回、5週間使用した小児では、スプレーを使用しなかった小児に比べて、社会的障害、情緒障害、行動障害が有意に改善した。副作用として、喉の渇き、日中・夜間の頻尿、便秘が最も多くみられた。薬物療法が自閉症児の社会性を改善することを示した研究はこれが初めてだという。同氏は、「行動学や教育学、技術に基づいた他の治療法による長期的な効用を、このような簡便な治療法で強化できる可能性がある」と期待を寄せている。
 同氏らによると、オキシトシン投与に関連した行動改善は、脳の社会性回路の変化によるものだという。次の課題は、オキシトシンがどのように脳の配線を変え、社会的行動を変えるのか、また自閉症児の治療の一環としてオキシトシン投与をどう利用するのかを調べることだと、同氏らは話している。

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佐藤浩明
専門家

佐藤浩明(内科医)

さとうクリニック内科・消化器科

患者さんに寄り添う医療体制で、「経鼻内視鏡検査」に取り組み、内科・消化器疾患の徹底した検査と治療を行います。信条の「人と、地域と向き合う医療」という姿勢を守り、より高い専門性をもって地域に貢献します。

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