暑い時の水分補給には何が良いのか?
おはようございます。さとうクリニックの佐藤です。今朝は「問診と既往歴で予後が分かる?」という報告です。
英国のBiobankの約50万人の登録追跡研究から、身体所見や採血データを用いなくとも、問診や健康状態の自己申告によって全死因死亡を予測できるという発表が報告されました。
とくに重篤な疾患を合併していない症例では、男女とも最大の死亡リスクは喫煙であったという。また、全体として、男性の最も強力な死亡予測因子は自己申告による健康状態、女性ではがんの診断歴であったという。採血、身体検査、生体試料など655項目と全死亡との関連について、統計学的に解析しているが、そのうち自己申告による予測スコアは疾患歴、喫煙歴、飲酒歴、薬剤服用状況、自立機能、歩行障害、生活様式など、男性が13項目、女性は11項目である。
これだけ膨大なデータを用いた研究としては、喫煙とがんの既往歴が死亡を予測するという、当たり前のような結果を示したにすぎないが、健診業務や日常診療において、問診や自己申告が予後予測に非常に重要であることを示した点では意義のある研究である。
高齢者社会という多様性の時代の健診や診療においては、数値にこだわるよりも個々との問診や自己申告、すなわち、対話に基づいた診療が重要であることを示している。とくに診療ガイドラインによるコレステロール値、血糖値、血圧値などの数値に拘泥する傾向があるわが国の健診あるいは診療にとって、考えさせられる論文である。
やはり、ここでも喫煙の影響は大のようですね!