暑い時の水分補給には何が良いのか?
おはようございます。さとうクリニックの佐藤です。今朝は「抗生剤投与で糖尿病の危険?」という報告です。
抗生剤を服用すると2型糖尿病の発症リスクが上昇する可能性が、新しい研究で示された。しかし、この関連性は、2型糖尿病患者では、糖尿病と診断されるだいぶ前から感染症リスクが上昇し、抗生剤を処方する必要性が高まることによるものとも考えられるという。
研究を行ったデンマークの研究者らは、「2型糖尿病患者では、糖尿病のない人に比べて抗生剤が過剰に処方される傾向があり、こうした傾向は、糖尿病と診断される15年前から診断後にも続けてみられることが多い」と述べている。なお、今回の検討では、抗生剤の服用と2型糖尿病の間に直接の因果関係は証明されていない。
今回の結果では抗生剤の年間処方量は、糖尿病の患者では平均で0.8回だったのに対し、対照の健康な人たちでは0.5回と両者には差がみられた。また、抗生剤の処方量が、処方がなし~1回だった人に比べて、5回以上の人では、薬剤の種類にかかわらず、糖尿病と診断される率が50%高まっていた。
同研究者は、糖尿病リスクが上昇する機序は不明としつつも、(1)糖尿病を発症するまでの長期間に感染症のリスクが上昇し、抗生剤を服用する必要性が高まる可能性、(2)度重なる感染症への罹患が糖尿病リスクを高める可能性、(3)抗生剤への曝露が糖尿病発症リスクを高める可能性-について言及している。
また、別の研究者は糖尿病になる人は遺伝的に感染症にかかりやすい傾向があったり、感染症が腸内細菌叢などに変化をもたらし、肥満につながる可能性などを挙げつつ、「抗生剤の服用には注意を払い、医師に勧められたときだけに限るべきだろう」と助言している。