肥満者は何故、やせられないのか？

おはようございます。さとうクリニックの佐藤です。今朝は「肥満者は何故痩せられないのか？」という報告です。

　過体重であることを自覚する人は、自覚していない人に比べて、体重が増えてしまう可能性が高い。これは英国の研究者が実施した研究の結果である。リバプール大学の研究者らは米国と英国の成人14,000人のデータを評価した。研究者らは成人らの「体重、自分の体重に対する自覚、および数年間の体重増加または体重減少」について解析した。
　研究の結果、「過体重」を既に自覚している人は過食することが多かった。例えばストレスが原因で過食し、体重が増え続けた。「自分の“過体重”を自覚することは大きなストレスになる傾向があり、健康的な生活習慣を選択することがより困難になります」と研究著者は述べている。しかし体重増加の傾向は、その人が実際に過体重であるか、または過体重であると思っているかどうかに関係なく持続した。
「世間一般では、過体重の人に過体重であることを自覚させることで、その人がより健康的な生活習慣を取り入れて、減量する可能性が高くなると思われていました」と同氏は述べている。しかしそうではなかった。過体重を自覚させることは一般社会の肥満対策への取り組みをより困難にする、と同氏は述べている。同氏によると、この問題は一般社会が肥満を恥としていることが原因であるという。