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子供には危険を伴う遊びも大事?

佐藤浩明

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子どもにとって、親の監視のない状況で遊ぶことは身体的にも社会的にも有益であることが、新たな研究で明らかにされた。かつては「夕飯までに帰りなさい」と子どもを自由に遊びに行かせた時代もあったが、現代では安全への心配から、体系的な活動をすることが増え、「自由遊び」が少なくなっている。
今回のレビューでは、木登りや近所の探検などの「危険」を伴う遊びが子どもの発達に有益であり、身体活動量も増加させることが示された。それだけではなく、監視する大人のいない状況で、子どもたちは互いに折り合いをつけて上手く付き合い、独自のルールを作る方法を学んでいくと、研究を率いた米ブリティッシュ・コロンビア大学の研究者は述べている。格闘ごっこなどの荒っぽい遊びも、けんかやいじめとは異なり、子どもたちは相手に合わせて力を調整しているのだという。
 今回のレビューでは、8カ国で計5万人の小児(7~15歳)を対象にさまざまな「危険な」遊びについて検討した論文に着目。全体として、自由な遊びが子どもに特定の危険をもたらすことはなく、ある研究では、治療を要する怪我をするリスクは、スポーツよりも自由遊びの方が低いことが判明した。
 米ニューヨーク大学の他の研究者は子どもには大人の邪魔が入らない活動が必要だと述べる。常に大人が遊び時間を主導し、ルールを教えてしまうと、子どもは自分に自信がもてずに「外部」に頼るようになってしまう。もちろん親は子どもが過ごす環境の安全性を確保する必要があるが、公園の中でも「だめ、降りなさい!」「もっとゆっくり!」などという親の声がよく聞かれると、同氏は指摘する。子どもには個人差があり、特に危険を好む子もいるため、親は我が子の「資質」を考慮する必要がある。しかし、転んだり、膝を擦りむいたり、心を傷つけられたりすることを一切させてもらえない子どもは、未知のものはすべて危険だと解釈し、困難に立ち向かう自分の能力に疑いをもつようになってしまうこともあるという。また、大人と同じように、子どもにも誰の指示も受けない時間が必要だと、同氏は指摘している。
 やはり、外遊びも必要な様ですね!

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佐藤浩明
専門家

佐藤浩明(内科医)

さとうクリニック内科・消化器科

患者さんに寄り添う医療体制で、「経鼻内視鏡検査」に取り組み、内科・消化器疾患の徹底した検査と治療を行います。信条の「人と、地域と向き合う医療」という姿勢を守り、より高い専門性をもって地域に貢献します。

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