寝る時は暗い方が良い？

2015年6月17日

コラムカテゴリ：医療・病院

奈良県立医科大学の研究者らは、住民での研究により、夜間光曝露が高齢者の主観的・客観的な睡眠の質と有意に関連していることを明らかにした。実験室での検討で、夜間光はメラトニン分泌を抑制し、体内生体リズムに遅延を生じさせ眠気を抑制することが示されていた。研究グループは、実生活における夜間光曝露が、サーカディアンリズムの乱れと不眠症を引き起こす可能性があるとして両者の関連について評価を行った。
　主な結果は以下のとおり。
・被験者は857例で、平均年齢は72.2歳であった。
・多変量モデル（年齢、性別、BMI、日中身体活動度、尿中6-スルファトキシメラトニン値、就寝時間、起床時間、日照時間で補正）解析の結果、夜間光強度の四分位範囲の最低値群と比較して最高値群は、主観的な不眠症の危険率が有意に高かった。
・また、主観的不眠症危険率が高値であるほど、夜間光強度の四分位値は有意に高かった。
・同様に、夜間光強度の四分位値増大とアクチグラフ結果の低下（睡眠効率の低下、睡眠開始の遅れ、睡眠開始後の覚醒、総睡眠時間の短縮、睡眠時間帯のずれなど）について有意な相関傾向が観察された。

　就寝時は明かりはなるべく暗くして寝た方が良さそうですね！

この記事を書いたプロ

消化器内科専門医で「内視鏡検査」のプロ

佐藤浩明（さとうクリニック内科・消化器科）

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