暑い時の水分補給には何が良いのか?
肥満の人は週250分以上やや強めの運動をすると、体重が減らない場合でも、肝臓の脂肪が減少するなど状態が改善することが分かったと、筑波大の研究チームが発表した。今後、脂肪肝の診療のためのガイドラインを作成する際の基本データになるという。
研究の対象としたのは、アルコールが原因ではなく、食べ過ぎや運動不足などによる脂肪性肝疾患。国内の患者は1千万人と推定されている。チームは、2009~13年に食事や運動療法に取り組んだ30~60代の肥満者169人のデータを、散歩よりも強い運動をした時間によってグループに分類して調べた。
運動時間が多いグループほど、内臓の脂肪は少なかった。週に250分以上運動したグループは、善玉コレステロールや肝臓の炎症を防ぐ物質が増えていることが分かったが、体重の減り具合とは関係がなかった。
米国のスポーツ医学会は、減量のために週250分以上のやや強めの運動を推奨している。同研究者は「目に見えた体重変化がなくても、運動に重点を置けば脂肪肝の病態は改善されると考えることが大切」と呼び掛けている。



