暑い時の水分補給には何が良いのか?
空港で行われる感染症スクリーニングでは、罹患した乗客の50%以上が見落とされることが多く、その主な原因は、乗客が疾患曝露について真実を話さないためであることが新たな研究で示された。
研究を実施した米カリフォルニア大学の研究者は、「正直な申告は、現場での検出率を向上させるだけでなく、まだ症状の出ていない患者を当局が追跡するためにも重要である」と述べている。
今回の研究の結果、スクリーニングの成功を阻む最大の障壁は、乗客の正直さの欠如であることがわかった。これは予定が遅れるのを避けたい旅行者に特有の問題である。感染性疾患がどのように進行するかを十分に理解することが、乗客に適切な質問をするための鍵となると研究グループは指摘する。例えば、症状のあるエボラ患者に接触することはエボラ感染の危険因子となる。
今回の研究によると、2009年の新型インフルエンザパンデミックの際は、曝露歴について正直に申告した人は最大でも25%にとどまり、薬で症状を隠していた患者もいたと考えられるという。政策当局が空港到着時のスクリーニングにもっと資金を投入すれば、見逃される症例を減らすことができると研究著者らは提案している。エボラのように潜伏期間の長い疾患の場合、流行の初期段階では体温測定による発熱の検査には効果がないが、流行が安定化すれば比較的多数の症例を検知できることがわかったと述べられている。また、流行の初期では問診票が疾患を検知する最も有効な方法であったという。
飛行機の到着後の発熱スクリーニングはこれまで効果がないとされてきたが、今回の研究では、この方法により出発時に見逃された症例を発見できる可能性があることがわかった。新型インフルエンザのような潜伏期間の短い疾患の場合、流行期間を通して発熱のスクリーニングが最も有効な方法だとGostic氏は指摘している。赤外線非接触温度計による発熱の検知率は70%程度だという。



