暑い時の水分補給には何が良いのか?
米国の冠動脈性心疾患(CHD)による死亡率は減少しているが、CHDは依然として米国人女性の主な死因である。今回の解析では、88,000人を超える女性(年齢範囲27~44歳)での、6つの健康的な生活習慣(すなわち、タバコを吸わない、週2.5時間以上の身体的活動、健康的な食事、正常の体格指数[BMI]、平均して1日1 drink[訳注]以下のアルコール摂取量、週7時間以下のテレビ視聴)を評価し、予防可能なCHD(非致死的心筋梗塞およびCHD関連死)の割合を決定した。
20年のフォローアップ期間中、6つすべての健康的な生活習慣を遵守した女性は、それらの生活習慣のどの一つも遵守しなかった女性と比べた場合、CHDの危険率が0.08であった。個々の女性では、禁煙が6つの習慣のなかで圧倒的にもっとも有益であった。一方で、テレビ視聴時間が短いことは、単独ではCHDに対し予防的ではなかった。CHD発症の約73%は不健康な生活習慣に起因していた。
今回の解析は、女性のCHDの大部分が健康的な生活習慣の遵守によって予防可能であることを示唆している。複数の研究の解析によれば健康的な生活習慣の測定基準をすべて満たすのは参加者のごく一部の少数派であること、現在の傾向が続けばCHD予防に関する進歩は中程度のみであることが予測されることを指摘している。とはいえ、この研究は、臨床家の援助で患者が行動を変えるという困難を克服できたなら、臨床的なCHDが相当に減りうることを示唆している。
訳注:1 drink=ワインであればグラス1杯、ビールであれば1缶または1瓶