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動いているものを識別する「動体視力」が低下する原因を大阪大蛋白質研究所の研究チームがマウスで突き止め、発表しました。
網膜で神経細胞同士が情報をやりとりする接合部(シナプス)の位置が、老化に伴い本来とは異なる位置に変わることが低下の一因としている。チームは「運転能力の低下につながる高齢ドライバーの動体視力低下のメカニズム解明に役立つ。視覚機能をできるだけ維持できるよう研究を進めたい」とした。
同研究者らは、網膜に多くある「4・1Gタンパク質」が欠けたマウスを分析。網膜が老化した状態に似ていることが分かった。さらに、シナプスは本来、網膜の「外神経線維層」で接合しているが、より浅い層の「視細胞層」で接合していた。
このマウスの視覚機能を調べると、明暗のコントラストを目で捉える能力が低く、幅の狭いしま模様も見えにくかったため、チームは動体視力が低下していると判断した。4・1Gタンパク質が欠如すると、接合に必要な物質を適切な場所に運ぶことが遅れるため、別の位置で接合するとみている。



