暑い時の水分補給には何が良いのか?
労働時間が標準勧告を超えて長くなると、アルコール飲用量が健康リスクを引き起こすレベルにまで増加する可能性が高くなることが、フィンランド労働衛生研究所の検討で示された。欧州労働時間指令の勧告では、労働時間の上限は週48時間とされる。長時間労働は、心疾患、睡眠不足、就業中のけが、精神健康問題のリスクを増大させると考えられ、危険な飲酒は常習的欠勤、仕事の非効率化や成績不振、意思決定の障害、顧客との関係悪化などの悪影響をもたらすとされるが、労働時間と危険な飲酒の関連を系統的に評価した研究はこれまでなかったという
研究における労働時間とアルコール飲用の関連の危険率は1.11倍であり、労働時間が長くなるとアルコール飲用量が増えることが示唆された。これに対し、標準である週35~40時間労働に比べ、労働時間が週49~54時間に延長した場合の危険率は1.13倍、55時間以上の場合の1.12倍であり、いずれも有意な関連を示した。
著者は、「労働時間の超過により、アルコール飲用が健康に危険な量に増加する可能性が高くなる」とまとめ、「標準労働時間と超過労働時間の間で、危険なアルコール飲用の新規発生率の差は相対的に小さかった。したがって、労働時間に関する情報が、アルコール濫用に対する予防的介入のベネフィットに影響を及ぼすかを評価するために、さらなる検討を進める必要がある」と指摘している。