暑い時の水分補給には何が良いのか?
デスクワークや趣味,テレビの視聴などで椅子やリクライニングチェアに座ったままで過ごす時間(坐位時間)が長い人では,こうした時間が短い人に比べ,運動強度にかかわらず全死亡やがん,心血管疾患(CVD),2型糖尿病リスクが高いことが,カナダでの研究から分かった。中でも2型糖尿病リスクは約90%上昇することが示された。ただし,坐位時間と運動強度を組み合わせた解析では,坐位時間が長いだけでなく運動強度が低い人で最も死亡リスクが高かった。一方,欧州からは運動不足の人がわずかでも運動することで死亡リスクが低下するとの報告も。これら2件の研究から,可能な限り坐位時間を減らし,わずかでも運動の習慣を身につけることが,死亡リスクの低減に大きく寄与することが改めて示された。
さらに,共同研究者は「1日1時間運動すれば残りの23時間はじっとしていて良いわけではない」とコメント。実践的なアドバイスとして,職場で座る時間が長い人には30分ごとに1~3分の休憩を挟み,立ち上がったり動き回ったりすることを推奨。テレビは立位のまま,あるいはエクササイズしながら視聴することを勧めている。