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実年齢に対し,自分のことを若いと感じるか老けていると感じるかは,健康や幸福感などによる影響を受けやすいことが,これまでにも指摘されている。英・University College Londonの研究者らは「実年齢よりも老けていると感じている人と比べ,若いと感じている人では死亡リスクが約40%低いことが示唆された」とする研究結果を報告。なお,同研究の対象となった住民約6,500例の平均年齢は65.8歳であったが,約7割が自身について実年齢よりも3歳以上若いと感じており,年相応であったのは25.6%にとどまった。
年齢に対する自己認識は,「自分は何歳だと感じるか」という質問に対する回答に基づいた。実年齢の平均年齢は,65.8歳で,自己認識年齢の平均は56.8歳であった。過半数が自身について実年齢よりも3歳以上若いと感じており,年相応であったのは25.6%,1歳超老けて感じていたのは4.8%であった。
99カ月の平均追跡期間中の粗死亡率は,自己認識年齢が実年齢より若い群で14.3%,年相応の群で18.5%,老けている群で24.6%であった。年齢,性および他の因子を個別に組み入れたいずれのモデルでも,実年齢より老けているという認識と全死亡との間に有意な関連が認められた。また,全交絡因子を組み入れたモデルでもこの関連は維持された。
同氏らは「今回の研究は自己認識年齢がその後8年間の全死亡と心血管死の予測因子となる可能性が示された。実年齢より老けていると感じている人の死亡率は,実年齢より若いと感じている人と比べ41%高かった」と説明している。
こうした関連の機序は不明ではあるが、同氏は「年齢に対する意識は変えることも可能であり,自分は実年齢より老けていると感じている人に対し,健康に良い行動や年齢に対する肯定的な見方を促すような介入を行うことも有用かもしれない」と述べている。