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コラム
2000歩行増で心血管疾患10%?
2014年12月6日
糖尿病や耐糖能障害例では運動療法が推奨されているが、本研究は「運動療法が心血管イベントを減少させる」という証拠を世界規模の研究で実証した点で価値がある。
本試験は、高リスクの耐糖能障害例において、1)インスリン分泌促進薬と、2)降圧薬が各々心血管イベントを抑制するか否かを検討した試験であり、いずれの薬物も心血管合併症を抑制するという結果をもたらさなかった。
しかし本研究では、日常活動度と心血管イベントの発症との関連を観察するという検討も行っており、これはその成果である。ベースライン時と試験開始1年後の万歩計で運動度を評価し、その運動量と将来の心血管イベント発症率の関連を検討したサブ研究である。
万歩計での歩数が2,000歩上がるにつれて心血管合併症発症率は10%づつ減少し、1年の間に運動量が減少すると心血管イベントは増加、逆に運動量が増えるとイベントは減少するという負の相関を示した。
お互いの関連は肥満の有無、元来有している心血管疾患などで影響されるが、それらで補正したモデルでも、運動量とイベント発症の逆相関は変わらなかったという。万歩計データの欠損が非常に多いなどの限界はあるものの、臨床的には意義のある研究と思われる。
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