暑い時の水分補給には何が良いのか?
いくつかの健康的な習慣によって大腸がんリスクを低減できる可能性が、新たな研究で明らかにされた。この研究では、ヨーロッパで34万7,000人超の被験者を12年間追跡したデータを分析した。追跡期間中、約3,760人が大腸がんと診断された。5つの生活習慣因子(健康的な体重、腹部脂肪の少なさ、定期的な運動、喫煙や過度なアルコール摂取がないこと、バランスのよい食事)が、大腸がんリスクにどのような効果をもたらすかを検討した。バランスのよい食事の定義は、果物、野菜、魚、ヨーグルト、ナッツ類および種子類、繊維質の豊富な食品が多く、赤肉(牛肉や羊肉)や加工肉の少ないものとした。
その結果、該当する因子が多い人ほど、大腸がんリスクが低いことがわかった。5つの因子のうち0~1個しか該当しない人に比べ、2個に該当する人は大腸がんを発症するリスクが13%低く、5個すべてに該当する人はリスクが37%低かった。ただし、この相関は女性よりも男性で強かった。
研究の筆頭著者である独ポツダム栄養研究所の研究者は「今回の試験集団に基づく推定から、5つの健康的な習慣をすべて実行していれば、男性では22%、女性では11%のがんを予防できた可能性が示唆される。今回の結果は特に、女性よりも大腸がんリスクの高い男性における予防の可能性を示すものだ」と述べている。
「この知見は、各個人、医療従事者、保健当局が、健康的な生活習慣の確立に取り組むための新たな動機となる。一人ひとりが、がんを避けるためにできることがたくさんある。多くの生活習慣を改善するほどよい」と同氏は結論付けている。
今回の結果は、健康的な生活によって大腸がんを予防できることを実証するものではないが、体重や食事などの因子がリスクに影響を及ぼすことを示す新たなエビデンスである。
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