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降圧薬は服用時間で効果に違い?

佐藤浩明

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降圧薬の治療効果は服用時刻によって変わり、ベストな服用タイミングは患者一人ひとりで異なることが分かった。東京女子医科大学の研究者が第37回日本高血圧学会で発表しました。最近、降圧薬の服用タイミングを考慮する「時間療法」が検討されているが、朝と夜の投与時点を比較する報告が大半。同研究者は、他の時間に投与したときにどうなるのか調べるため今回の検討を行った。

 対象者は高血圧患者30人。降圧薬を起床時、起床3時間後、起床6時間後、起床9時間後、起床12時間後、起床15時間後の6通りで服用してもらい、それぞれの服用タイミングで24時間自由行動下血圧(ABPM)を7日間計測した。
 その結果、収縮期血圧の平均値を見ると、8人が「起床時」の服用で、8人が「起床12時間後」の服用で最大降圧効果が得られた。その他の患者は、「起床時」と「起床12時間後」以外の服用タイミングで最大効果が得られた。また、患者によっては夜間に服用すると降圧効果が得られないなど、服用タイミングが治療効果に大きく影響していた。同氏は他薬剤などでも同様の検討を実施している。ある患者は、降圧薬を服用しない場合は収縮期血圧157mmHgだが、起床3時間後に服用すると収縮期血圧が125mmHgになり、起床時に服用すると113mmHg、起床9時間後に服用すると109mmHgになるなどの結果が得られ、この患者は起床9時間後に服用した場合が最も効果が高かった。
 同氏は、「同じ薬剤・投与量でも服用時刻によって治療効果は変わり、しかも患者個人によって至適な服用時刻が異なる。個々人のベストな投与タイミングを調べてテーラーメード医療を行うことが大切だ」と指摘。今後は、時間療法のアウトカムを出していきたいとまとめた。

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専門家

佐藤浩明(内科医)

さとうクリニック内科・消化器科

患者さんに寄り添う医療体制で、「経鼻内視鏡検査」に取り組み、内科・消化器疾患の徹底した検査と治療を行います。信条の「人と、地域と向き合う医療」という姿勢を守り、より高い専門性をもって地域に貢献します。

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