暑い時の水分補給には何が良いのか?
労働時間が長いと糖尿病リスクが高まる可能性が、22万2,000人強を対象とした多国籍研究の結果から示された。ただしその影響は仕事の種類にもよるらしい。英ロンドン大学による本研究では、米国、ヨーロッパ、日本、オーストラリアで行われた過去の研究のデータを分析した。
その結果、週55時間以上働く人と、週33~40時間働く人で2型糖尿病発症リスクの違いはみられなかった。しかしさらに分析すると、肉体労働あるいは社会的経済的地位の低い仕事に週55時間以上従事する人では、週35~40時間従事する人より、糖尿病発症率が30%高いことが明らかになった。喫煙、運動レベル、年齢、性別、肥満などの糖尿病リスク因子を調整し、肥満や糖尿病リスクを高めるシフト勤務を除外してもなおこのリスク上昇は残ったままだった。
同研究者は、長時間労働と糖尿病リスクの関連をより詳しく説明するにはさらなる研究が必要としつつも、可能性の1つとして、長時間働く人では運動やリラクゼーション、適切な睡眠などの健康的行動を行う時間がないことを指摘。「長時間労働によってすべての人で糖尿病リスクが高まるわけではないが、社会経済的地位の低い仕事に従事する人ではそのリスクが有意に高いことを、医療従事者は認識すべきだろう」と述べている。
他の研究者らは「肥満や運動といった因子を調整してもなお強い関連がみられるというこの結果からは、健康行動やストレスに影響する仕事関連の因子についても、糖尿病予防の一部として言及する必要性が示唆される」としている。
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