暑い時の水分補給には何が良いのか?
過体重や肥満は、子宮体がんや胆嚢がんなど10のがん種の発症増加に寄与していることが、英国・ロンドン大学の検討で示されました。前立腺がんと閉経前乳がんは肥満者では少ないこともわかった。体格指数(BMI)が高いと特定のがんに罹患しやすくなることが、いくつかの解析で示されている。524万3,978人が解析の対象となった。このうちBMI<18.5が16万5,530人、18.5~25が257万1,573人、≧25が250万6,875人だった。全体の年齢中央値は37.9歳、女性が54.6%であり、喫煙者は35.5%、軽度飲酒者は57.2%、中等度飲酒者は10.2%、重度飲酒者は2.6%で、糖尿病既往歴ありは3.6%であった。
BMIが5増加するごとに発症率が有意に上昇したがん種は、子宮体がん(1.62倍)、胆嚢がん(1.31倍)、腎がん(1.25倍)、子宮頸がん(1.10倍)、甲状腺がん(1.09倍)、白血病(1.09倍)であった。BMIは、全体として肝がん(1.19倍)、結腸がん(1.10倍)、卵巣がん(1.09倍)、閉経後乳がん(1.05倍)の発症と正の相関を示した。BMIと前立腺がん、閉経前乳がんのリスクは全体および生涯非喫煙者の双方で逆相関を示した。一方、BMIと正相関する10のがん種に占める過体重や肥満に起因するがんの割合は、子宮体がんが40.8%、胆嚢がんが20.3%、腎がんが16.6%、肝がんが15.6%、結腸がんが11.1%、子宮頸がんが7.5%、卵巣がんが7.3%、白血病が6.3%、閉経後乳がんが5.1%、甲状腺がんは1.9%であった。
著者は、「一般人口レベルでBMIは実質的にがんのリスクと関連することがわかった」とし、「BMIが正常範囲内であっても、高めであればリスクが増大するがんもある。また、英国ではこの12年間にBMIがほぼ1上昇しており、この傾向に歯止めをかける戦略を検討すべき」と指摘している。
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