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肥満児は親のせい?

佐藤浩明

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肥満児の親の多くは自分の子が不健康だとは思っておらず、過剰な体重や運動不足が健康にもたらす結果を認識していないことが、米カリフォルニア大学の検討から明らかになりました。検討では米小児病院の肥満クリニックを受診した5~20歳児の親に質問し、子の減量に協力する準備態勢についての回答を評価した。対象児の94%は減量のため小児科医からクリニックへ紹介された肥満児で、残る6%は過体重児だった。
 分析の結果、親の28%は自分の子の体重を健康上の懸念とは捉えておらず、31%は自分の子の健康状態は「すばらしい」あるいは「非常によい」と考えていることが分かった。児の肥満に対しては、運動量を増やすより、食習慣の改善で対応しようとする傾向も認められた。食習慣の改善に努めていると回答した親は61%いたが、運動量を増やしていると回答した親は41%にとどまったのだ。親の収入が年4万ドル未満の家庭では、親が子に運動する勧める傾向が少なくなっていた。本研究ではその理由は明らかになっていない。
 一般に、親自身が肥満している場合、子の減量への協力は得られにくい。同研究者らは「自分の体重は健康上問題だと考えている親は、自分の子の食生活を変えようとしない傾向がある」と述べる。本調査ではその理由をたずねていないが、親は自身ダイエットに失敗した経験からやる気になれないのではないかというのが同氏の見方だ。この研究結果について、別の研究者は「日常臨床で肥満児の親と接していて経験する現実が凝縮されている」と評価する。肥満児の親はしばしば「子どもは成長に伴ってやせる」と発言するが、同氏に言わせれば、それは危険な考え方だ。米疾病管理予防センターによると、小児期の肥満は成人後も続く可能性が高いことは数々の研究で明らかにされている。同氏は、過体重児の親には正しい食生活と定期的な運動を早期に開始するよう伝えているという。「早期介入こそが良い食習慣と運動の両方を確立する鍵になるからだ」と同氏は述べている。
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佐藤浩明(内科医)

さとうクリニック内科・消化器科

患者さんに寄り添う医療体制で、「経鼻内視鏡検査」に取り組み、内科・消化器疾患の徹底した検査と治療を行います。信条の「人と、地域と向き合う医療」という姿勢を守り、より高い専門性をもって地域に貢献します。

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