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シフト勤務は胃腸障害や乳がん,心血管疾患などのリスク上昇に関連することが示されているが,糖尿病との関連については一致した結果が得られていない。中国の研究者らはシフト勤務と糖尿病のリスクとの関連を評価した研究を実施。「シフト勤務は糖尿病リスク上昇に関連していた」とする結果を報告した。特に男性とローテーション制のシフト勤務者で糖尿病リスクが上昇していたことが示された。
同研究者らはシフト勤務と糖尿病リスクとの関連を検討した観察研究を特定し、解析を実施したところ,通常の昼間勤務と比較したシフト勤務による糖尿病の危険率は1.09であった。性別毎の解析では,女性の危険率1.09に比べて男性で1.37とリスクが高く,その差は有意であった。この結果について男性ホルモン濃度の日内変動パターンは概日リズムによって調節されるため,シフト勤務によって概日リズムが繰り返し乱れると,視床下部-下垂体-性腺系を介して男性ホルモン分泌に悪影響を及ぼす可能性があるとしている。
一方,交替スケジュール別のサブグループ解析で最もリスクが高かったのはローテーション制で危険率1.42であった。この結果について,同氏らは「定期的にシフトが変わるローテーション制では,勤務者は勤務シフトに従って身体機能を調節するよう強いられ,身体が睡眠パターンの変化についていけないことが多い。ほとんどの場合,変動する勤務時間帯にできる限り早く慣れようとする一方で,ローテーション勤務が継続することによるストレスにさらされ続ける」と指摘。睡眠不足や睡眠の質の低下がインスリン抵抗性を高めることを示唆する研究もあると説明している。同氏らは,糖尿病の修正可能な危険因子の特定は極めて重要だとした上で,「世界的なシフト勤務の普及と糖尿病による経済的負担は増大を考慮すると,この研究結果は糖尿病の予防と原因究明に有益かつ実用的な手がかりを与えるものである」と結論付けている。
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