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中年期以降の睡眠過不足で記憶に障害?

佐藤浩明

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中年期以降の睡眠時間が過剰に多い人や少ない人は、高齢期に記憶障害を生じるリスクが高いことが、米国の研究で示唆された。時期により睡眠習慣が変化した人にも同様のリスクが認められたという。今回の研究は、医療従事者を対象とする大規模調査に参加した70歳以上の女性1万5,000人強について検討したもので中年期またはそれ以降に1日の睡眠時間が5時間以下または9時間以上だった群は、1日の睡眠時間が7時間だった群に比べて記憶力が低かった。この記憶力の差は年齢で約2歳分に相当するものだったという。また、時期によって1日の睡眠時間に2時間を超える変化があった女性は、睡眠時間に変化がなかった群に比べて記憶力が低かった。

 同研究者は「高齢期に記憶力を維持することの重要性を考えれば、そうするために睡眠習慣などの修正可能な因子を特定することは不可欠である」と述べている。「今回の知見から、1日7時間という“平均的な”量の睡眠時間を取ることが後の記憶力の維持に有用であることが示唆され、睡眠療法に基づく臨床介入措置によって記憶障害を予防できるかを検討する必要がある」と付け加えている。

 同氏はこの研究は「睡眠がどのように記憶力に影響を及ぼすかについて新たな知見をもたらすもの。今回の知見を裏付け、その関連をもたらしている根本的な機序を探るべく、さらに研究を重ねる必要がある」と結論付けている。なお、今回の研究では高齢女性において中年期以降の睡眠時間と記憶力との関連が認められたが、因果関係は裏付けられていない。

今後、益々進むであろう超高齢化...それに伴い、認知症の増大も予想に難くないと思われます。本報告でも述べられている記憶障害もひいては認知症にも関係する可能性も否定出来ません...こんな所でも睡眠の重要性が再認識された感じです!

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佐藤浩明
専門家

佐藤浩明(内科医)

さとうクリニック内科・消化器科

患者さんに寄り添う医療体制で、「経鼻内視鏡検査」に取り組み、内科・消化器疾患の徹底した検査と治療を行います。信条の「人と、地域と向き合う医療」という姿勢を守り、より高い専門性をもって地域に貢献します。

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