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インフルエンザB型が軽症は誤解?

佐藤浩明

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米疾病管理センター(CDC)は公式サイトでインフルエンザに関する新たな情報を提供しました。米国での調査から,インフルエンザにより入院した成人患者において,B型の重症度はA型と変わらなかったとの結果が示されたため、CDCは「“インフルエンザウイルスB型の場合,A型に比べ症状が軽い”とのよくある誤解を否定する結果だ」と説明している。
報告を行ったCDCインフルエンザ部門の研究者らは「インフルエンザウイルスB型に感染した場合の症状はA型よりも軽度であると考えられることがある」と指摘。しかし,過去の検討では,外来受診の季節性インフルエンザ患者において特定されたウイルスがA型,B型のいずれにおいても臨床像は似通っていたと報告されている他,B型ではA型に比べタミフルによる解熱効果が低いとの報告も複数あると述べている。
 同国内の2005/06シーズンから2012/13シーズンのウイルスタイプ別に臨床像と抗ウイルス療法を受けた患者の予後を比較した。同期間における成人のインフルエンザ入院患者数はA型が87%,B型が13%でどのシーズンにおいても入院患者の大半でA型の感染が確認されていた。しかし,A型,B型のいずれにおいても集中治療室(ICU)入室率に有意な差は見られなかった他,重症化の危険因子を有する65歳以上においてもA型とB型で入院期間,ICU入室率,院内死亡率に有意差はなかった。
今回の検討において,A型に関連した入院患者の数はB型を大きく上回っており,対象期間の流行状況を反映していたと同氏ら。一方,ウイルスタイプによる患者の入院期間,ICU入室率や院内死亡率の差は見られなかったと指摘。インフルエンザが疑われるあるいはウイルスが検出された全ての入院患者に対し,ウイルスタイプにかかわらず抗ウイルス療法を行うよう推奨すると結んでいる。

私自身もこの報告を見るまでどちらかと言うとインフルエンザB型の方が発熱も少ないのでは?という先入観を持っていましたが、確かに実際にはかなり高熱で受診される方もおられますのでその通りかも?知れません。

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佐藤浩明
専門家

佐藤浩明(内科医)

さとうクリニック内科・消化器科

患者さんに寄り添う医療体制で、「経鼻内視鏡検査」に取り組み、内科・消化器疾患の徹底した検査と治療を行います。信条の「人と、地域と向き合う医療」という姿勢を守り、より高い専門性をもって地域に貢献します。

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