暑い時の水分補給には何が良いのか?
精製された白米はグリセミック・インデックス(GI)値が高く、メタボリック症候群のリスクを高める恐れがあるとの報告も見られる。そこで、総カロリーの約半分を白米から摂取している南インド都市部で、糖尿病ハイリスク者を対象に白米ベースの食事と玄米ベースの食事で無作為比較試験を実施したところ、玄米食群の方が24時間血糖値、および空腹時インスリン値が有意に低下することが示された。メルボルンで開催された世界糖尿病学会で、インドの研究者らが発表した。
対象は、非糖尿病で肥満の健常成人150人。無作為に白米を使用した食事(白米食群)と玄米を使用した食事(玄米食群)に割リ付け、それぞれ3カ月間の試験を間2週間を空けてクロスオーバーで実施した。
両群の試験食は等カロリーではなく、インドで典型的な朝食と昼食とした。
介入の結果、白米食群と玄米食群で、試験終了後の24時間血糖変化を比較したところ、玄米食群の方が白米食群よりも平均血糖値は低く変動した。また、5日後の空腹時インスリン値は、白米食で増加したのに対し、玄米食、玄米+豆類食ではいずれも減少した。
同研究者は、「白米を玄米に代えた食事にすると、1日を通して血糖値、インスリンレベルが有意に低下することが示された。玄米に食物繊維や蛋白質が豊富な豆類を加えると、さらにこれらの効果が高まることも分かった。米を主食とする民族にとっては、白米から玄米への代替が糖尿病の予防や管理において、大きな効果を発揮するのではないか」と語った。